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出島のカフェ「アティック」、勘違いから新メニュー 

フェイスブックに掲載された「出来上がり」

フェイスブックに掲載された「出来上がり」

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 長崎港に隣接するカフェレストラン「アティック」(長崎市出島町)社長の野田信治さん(41)が7月23日、自身のフェイスブックに掲載したドリンクの写真を「新メニュー」と勘違いした客が連日殺到。急きょメニューに加えられた。

長崎出島珈琲ゼリー

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 新メニューは「カフェ・ジェラティーナ」(486円)と名付けられ8月8日に発売。ジェラティーナとはイタリア語でゼリーを意味し、同社スタッフが命名した。作り方は極めてシンプルで、同社と洋菓子製造販売会社の「小浜食糧」(雲仙市)が共同開発した「長崎出島珈琲(コーヒー)ゼリー」(324円)に、氷と牛乳とガムシロップを加えて混ぜるだけ。発売からわずか9日しかたっていないが、毎日50杯以上オーダーがあるという。

 「長崎出島珈琲ゼリー」は、30年前まで製造・販売していた人気商品「出島ゼリー」を復刻させたい小浜食糧と、コーヒー専門店のアティックが「本格的なコーヒーゼリーを作ろう」と今年2月から共同開発に着手。福岡にあるゼリー加工会社も加わり、3社間で試行錯誤を重ねるが「食感」「糖度」「ボリューム」「苦味」など各社が目指す「完成品」が微妙に食い違い、完成まで5カ月以上を費やした。

 「できたコーヒーゼリーも甘くないが、できるまでの過程はもっと甘くなかった。互いに妥協しなかったからこそ、最高のスイートスポットが見つかった」と野田さん。

 発売日の7月23日、野田さんは発売を報告するとともに「コーヒーゼリーを使って簡単に作れるドリンク」の写真をフェイスブックに掲載。見る見るうちに100を超える「いいね」が集まり、その日から「存在しないメニュー」の注文が相次いだ。注文客の多くは男性という。

 「牛乳とガムシロップを混ぜるだけの簡単メニュー。コーヒーゼリーが売れるように『家庭で作ってもらおう』と掲載した。結果的に多くのオーダーをいただくようになったが、動機が少し不純で反省している」とも。

 営業時間は11時~23時。

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