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長崎ブリックホールで「はなちゃんのみそ汁」上映会 

©2016「はなちゃんのみそ汁」フィルムパートナーズ

©2016「はなちゃんのみそ汁」フィルムパートナーズ

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 長崎ブリックホール(長崎市茂里町)で10月7日、映画「はなちゃんのみそ汁」無料上映会が開かれる。主催は一般社団法人「女性活躍推進協会」。

映画のワンシーン

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 当日は、382年の歴史を持つ諏訪神社(長崎市上西山町)の大祭「長崎くんち」(10月7日~9日)の前日(まえび=初日の意味)に当たる。同会場では「ウーマンフェスティバル2016」が開催されており、上映会も関連イベントとして開かれる。

 同フェスティバルは「女性の可能性を開花させよう」をテーマに、各分野で活躍する女性が講師を務める無料セミナー(全16講演)や、さまざまな展示・体験ブースなどが並ぶ。

 映画「はなちゃんのみそ汁」は、当事者が実話を基に書いた同名書籍の映画化。今年1月に全国で劇場公開されたほか、タイや韓国、台湾、香港でも劇場公開され、上海やハワイ、ロシアの映画祭で上映されて話題を呼んだ。

 恋人である安武信吾さんとの何不自由ない幸せを夢見ていた千恵さんが、突然乳がんを宣告されるところから人間ドラマが始まる。見えない不安におびえる千恵さんに、信吾さんがプロポーズして結婚。千恵さんは抗がん剤の影響で当初は出産を諦めていたが、妊娠していることが分かって悩みぬいた末、命懸けで「はなちゃん」を出産する。出産後に病魔が再発した千恵さんは、「自分がいなくなった後も、娘が自立して暮らせるように」と、5歳の娘に「みそ汁」の作り方や家事の大切さを教える。

 キャストは女優の広末涼子さんが千恵役を、滝藤賢一さんが信吾役をそれぞれ熱演。「はなちゃん」役には、1000人の応募者の中から選ばれた赤松えみなちゃん(当時4歳)を起用した。これまで演技の経験が一切なく、阿久根知昭監督は「普通の4歳児を起用するのは作り手にとって大きな決断だったが、その決断は正しかったようだ」と振り返る。主題曲「満点星」は、一青窈(ひととよう)さんが書き下ろした。

 撮影監督を担当したのは寺田緑郎さん。1990年に日本映画学校を卒業し、「終の信託」(2012年)で第56回三浦賞(劇場用映画で優秀な撮影技術を示した新人撮影監督を表彰)を受賞。「無能の人」(1991年)、「スウィングガールズ」(2004年)などの撮影助手、周防正行監督作品「ダンシング・チャップリン」(2011年)、「舞妓はレディ」(2014年)などの撮影監督を務めた。

 「抗がん剤治療中」だった寺田さんは、撮影期間中だけ退院許可を取り撮影に臨んだ。わずか19日間の撮影に全精力を注いで再入院した寺田さんは今年3月2日、病院内で52歳の生涯を閉じた。

 「偶然とは思えないが、寺田さんの娘の名前も『はなちゃん』。ラストシーンで、信吾とはなの日常が『独特のカメラワーク』でノーカット撮影されている。このカメラワークには『ある深い意味』が込められているので、ぜひ何か感じてもらえれば」と阿久根さん。

 上映会は、13時、18時の1日2回。阿久根監督トークショーも予定する。入場無料。事前予約は各回先着200人。

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