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時津「居酒屋むらさき」にご当地サバ缶使った新メニュー 地元の魅力発信に一役

オムサバティーニを手に来店を呼び掛ける河野さん

オムサバティーニを手に来店を呼び掛ける河野さん

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 居酒屋むらさき(時津町浦郷、TEL 095-881-1030)で1月30日、「鯖(さば)くさらかし岩のサバ缶」を使った新メニューの提供が始まる。

新メニュー「オムサバティーニ」

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 時津町では、2018(平成30)年から時津町民総活躍プロジェクト推進委員会が中心となり、町のシンボルにもなっている「鯖くさらかし岩」とも呼ばれる「巨石・継石坊主」を町おこしに活用しようと取り組みを進めている。

 巨石・継石坊主は、井手園交差点近くにある、僧侶の頭のような岩が絶妙なバランスで重なりそびえ立つ天然の奇岩。同町の郷土史をつづった書籍「ふるさと散歩 とぎつ」に残されているストーリーを基に、これまでアニメやテーマソング、ダンスなどが制作されているほか、「落ちそうでどうやっても落ちない」ことから「合格祈岩(きがん)」グッズも数多く製作されている。

 継石坊主にまつわる物語にサバが登場することから、同委員会が取り組みの一環として開発した「鯖くさらかし岩のサバ缶」は、長崎県内で捕れたサバを佐世保市にある工場で加工したもので、昨年3月に委員会メンバーが運営する「時津アンテナショップ&喫茶 ブリッジ(浦郷)」で販売を始めた。みそ味としょうゆ味の2種類があり、しょうゆ味には地元銘菓「時津まんじゅう」のあんこを隠し味に使うことで、まろやかな味わいに仕上げた。通常パッケージのほか、「落ちない」イメージにあやかった「合格祈岩」パッケージも用意する。

 同委員会では時津町が長崎市のベッドタウンの一つで大型商業施設も多いことから、地元の魅力発信を目的としたサバ缶のアレンジメニュー開発を地元飲食店に呼び掛けている。現在、「海鮮うまいもん屋 てっぺん」(左底郷)や、「大村湾漁協直売所」(浦郷)総菜コーナーなどでアレンジメニューを提供するなど、協力店も数を伸ばしている。

 居酒屋むらさき店長の河野幸太郎さんは「呼び掛けを受けてすぐにレシピ作りを始めた」と話す。新メニューはサバ缶のうまみを生かしつつ、酒が進む料理に仕上げたいと試行錯誤を繰り返した結果、卵でサバのうまみを包み込んだオムレツ「オムサバティーニ(700円)」に決まった。試食した来店客の一人は「ふっくらとした卵とサバのうまみがマッチしている。家で作るのは難しい絶妙な食感」と笑顔を見せる。河野さんは「アレンジメニューの提案と同時にサバ缶をより広く知ってもらうきっかけになれば」と期待を寄せる。新型コロナウイルス感染拡大を受け2度目の自粛要請中であることから、「宅飲みでも楽しんでもらえるよう、テークアウトにも対応している。新名物のサバ缶の味を楽しんでもらえれば」とも。

 テークアウト対応時間は17時~23時。木曜定休。

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