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長崎・石橋電停そばに「ネオ観光案内所」 開設から3カ月、CFで支援呼びかけ

支援を呼びかける岩本さん

支援を呼びかける岩本さん

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 人と地域をつなげるネオ観光案内所「HUBs Ishibashi(ハブスイシバシ)」(長崎市下町)がオープンして、3月17日で3カ月を迎えた。

施設の様子

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 施設を運営するまちづくり団体「55HUBs」代表の岩本諭さんは大学のゼミで「長崎市の斜面市街地」をテーマに研究したことがきっかけで、「この地域で人とつながりながら長崎らしい暮らしをしたい」と2014(平成26)年、斜面地・空き家活用団体「つくる」を設立。築70年の古民家を改装したシェアハウス兼コミュニティースペース「つくる邸」をオープンし、空き家活用のコーディネートや「坂の街の使い方」などを提案してきた。

 岩本さんが活動する居留地エリアは観光地としても有名で、グラバー園や孔子廟など異国情緒豊かな観光資源がある。「つくる邸」がきっかけでまちづくりの仲間の輪が広がったことで「長崎居留地まつり」や飲食店を巻き込んだイベントなども活発に行われるようになった。

 観光案内所は長崎を訪れる観光客と地域資源をつなげ、地域のユニークな人とつながる拠点となる「関係案内所」をコンセプトに観光とまちづくりが融合した持続可能な地域づくりを目指そうと有志が集い立ち上げを決めた。身銭を切って出資した仲間たちが手作りで作り上げ、ボランティアが交代で対応してきた。

 同施設では居留地にゆかりのあるグッズや土産品の販売のほか、セルフ喫茶や電動自転車の貸し出し、荷物の預かりサービスなどを提供。酒の販売許可を取得したことから、近日中に長崎の地酒などの取り扱いも始める予定。

 今年2月には長崎市が認定する「まちぶらプロジェクト」の認定事業にも採用された同施設。今月からコロナ禍に伴う行動規制も解除され、国際観光クルーズ船の受け入れも再開されたことで少しずつ観光客が戻りつつある一方、まだまだ周知が行き渡っていないことから、持続可能な施設としてテコ入れしようと今月25日からはクラウドファンディングで支援も呼びかけている。集まった資金は広告や施設の改装、運営費に充てる。

 岩本さんは「自分たちの力でスタートアップまでこぎ着けたが、軌道に乗せるには課題も多い。環境を整えて自立できる基盤づくりにつなげると同時に返礼品には居留地に関わる人を紹介する意味合いも込めて数多く用意した」と支援を呼びかける。「クラファンを通じて観光案内所のことを知ってもらい、居留地のことを知ってもらうきっかけになれば」とも。

 クラウドファンディングは5月7日まで。

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