長崎でペットの命を考える活動-フリーペッツ九州支部が署名集め

フリーペッツの活動を九州に広げるために奔走する村川さん

フリーペッツの活動を九州に広げるために奔走する村川さん

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 今年1月、長崎市内を中心に「動物愛護に関する法律の見直しに関する請願署名」活動が行われ、これをきっかけにペットの命との関わり方を考える人が増えている。

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 署名活動を行ったのは、長崎市在住のコピーライター村川マルチノ佑子さんら女性2人。坂本龍一さんが顧問を務める「FreePets(フリーペッツ)」の呼びかけによる活動の一環で、村川さんは同団体の九州支部長を務めている。

 本格的に署名活動を始めたのは1月9日からだったが、協力者が続々と増え同31日の締め切りまでに5,000人を越す署名が集まり、2月初めに同団体の本部へ送付した。

 2008年度の環境省の統計資料によると、1年間に保険所に引き取られる犬や猫の数は約32万頭。うち約4万頭が譲渡会などで引き取られ約28万頭が殺処分されている。子どものころから気になり実際に保健所から猫を引き取るなどしていたが、それ以上のことができないことが心に引っかかっていたという村川さん。

 そうした中、知り合いが自主企画で募金活動を行い「殺処分を考え直そうというポスター」を作ったことを知る。動物を引き取る以外に動物を守る活動があることを知り、自分も動こうと決意。昨年11月に村川さん自身もポスターを作ろうと考え始めたころ、コンサートで長崎に訪れた坂本龍一さんとツイッターを介して知り合う。これがきっかけで同団体のメンバーに誘われ九州支部長を務めることになったという。現在長崎で一緒に活動している女性ともツイッターで知り合った。

 最初の活動として1月4日、ユーストリームを使って番組をライブ配信した。福岡市で殺処分の現状を取材し情報を発信しているライターと衆議院議員の福田衣里子さんをゲストに1時間の対談を行い、ツイッターを使って質問にも答えた。同9日には同団体主催で坂本龍一さんの韓国コンサートのパブリックビューイングを行い、長崎での署名活動を本格的にスタートさせた。

 「この団体のメンバーは、歌手や作家などものを作る人間が多い。直接動物を保護している人ばかりではないが、サイト制作・読み聞かせ・イベント開催など自分が得意とすること、自分ができることをできる範囲でしている。それぞれ忙しいが、実際に保護できないからといって活動を諦めることはない。それぞれの立場での関わり方がある」と、村川さんは力強く話す。

 署名活動が一段落し、次の活動はペットの殺処分をテーマにした絵本を長崎の子どもたちや親たちに知ってもらうことと、実際に保護活動をしている団体とのつながりを持つことだという。県内の幼稚園や保育園へ手作り絵本を寄贈したり、読み聞かせ会を行ったりしたいと意欲をみせる。

 「動物を飼っている人もいない人も、ペットが置かれている環境の事実を知ってほしい。特に子どもに伝えることが最も大事」とも。

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