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「雪の浦手造りハム」工場、雪浦から長与町に移転、カフェ併設へ

長与町高田郷に移転した「雪の浦手造りハム」の工場・直売所と社長の岩永龍介さん夫妻

長与町高田郷に移転した「雪の浦手造りハム」の工場・直売所と社長の岩永龍介さん夫妻

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 西海市雪浦に工場を置いていた「雪の浦手造りハム」の本店工場が11月18日、長崎市近郊の長与町に移転した。

好評の生ソーセージ「長与みかん」は売り切れ

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 同店は長崎県産の豚肉を材料に使い、ドイツの伝統的な製法で製造した生ソーセージ、ロースハム、ベーコンなどが評判の家族経営の店。住宅街の近くに新工場があるため、移転オープン以来、工場建設中から気になっていたという近所の住民や常連客が次々と訪れている。

 新工場は平屋建てで室内が明るく、直売所とカフェスペースも設ける。カフェは来年春ごろのオープンを目指して準備を進めており、ハム・ソーセージに合うドイツビールなどもそろえる予定。移転オープンを記念して11月18日~12月4日、ハム・ソーセージを10%引で販売している。

 作業動線を考慮した新工場の間取りは、同町内にある販売所「デヮ・プラット」の店長でもある母の岩永優子さんが考案。工場建築にあたっては、優子さんが毎日通って立ち会ったという。「母がいなければ新工場はできなかった」と、社長の岩永龍介さんは振り返る。

 長与町に工場を移すにあたり、同町の特産品「ミカン」の皮を材料に使った「みかんソーセージ」も開発。町役場の協力も得て、無農薬ミカンを手に入れることができた。ミカンの果実よりも皮の方がミカンの香りが出て香ばしいという。東武百貨店(東京都豊島区)の依頼でギフト用に開発した「こんにゃくソーセージ」も、同町にあるコンニャク店のものを使う。「こんにゃくソーセージ」は東武百貨店以外では、直売店のみで販売。両ソーセージとも長与町の特産品として、地元の期待を集めている。

 同店は1993年、西海市雪浦の人里離れた場所で創業した。「世話になった土地を離れることに葛藤もあったが、雪浦から販売所がある長与町まで商品を運ぶために、年を取った両親が毎日2時間往復するのは体力的に厳しくなっており、販売所の近くへ工場を移転することを決意した。これからも、町の人に喜んでもらえる小さなハム屋を目指して、安全で安心なおいしいものを作っていきたい」と岩永さん。

 直売所の営業時間は11時~19時。販売所「デヮ・プラット」の営業時間は10時30分~18時。

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