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長崎のギャラリーで「美人浮世絵の世界」展-ガリ版で復刻

ガリ版の芸術作品「歌麿の美人画」

ガリ版の芸術作品「歌麿の美人画」

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 北川歌麿、歌川広重、葛飾北斎など浮世絵版画をガリ版で復刻した作品展「美人浮世絵の世界」が11月6日より、昭和堂ギャラリー「好風」(長崎市栄町、TEL 095-821-1240)で開催される。

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 復刻浮世絵を手がけるのは、熊本県在住の孔版画家佐藤勝英さん。佐藤さんは1965(昭和40)年熊本県生まれ。24歳のときに偶然テレビで見た、謄写版(ガリ版)で浮世絵を復元している赤羽藤一郎さんの姿に魅せられた。赤羽さんは、ガリ版界のカリスマと呼ばれた草野京平さんの弟子。佐藤さんは1990年、国内最後の高度な謄写版技術を持つ赤羽さんに弟子入りした。しかし、2年後に師が突然逝去。佐藤さんは郷里の熊本県阿蘇に戻り工房を構え、ガリ版で美しい浮世絵を復刻する技術を独学で身に付けた。現在は、ガリ版多色刷り技術の第一人者として謄写版技術の紹介と文化の継承を目的に活動している。

 会場では、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川広重など、現代でも人気の高い浮世絵の復刻作品約20点を展示。中には「本当にガリ版で作ったのか」と細やかな色使いの作品に見入る人の姿も。同展を運営する「昭和堂」(諫早市)の草場亨メディア企画事業本部長は「見る人によって懐かしくも新しくも感じられる。今の世だからこそ尊ばれる繊細な匠(たくみ)ならではの技術をぜひ体感してほしい」と話す。

 11月6日・7日、13日・14日の13時30分~14時30分には、佐藤さんによる「ガリ版多色刷りの実演」も予定。

開催時間は10時~19時。入場無料。11月14日まで。

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