観測史上最高の17センチという積雪を記録した長崎市内で1月24日、空揚げ専門店「やんの」(長崎市魚の町)の店頭に誰かが「にゃんこの雪だるま」を作った。
店主の山野順子さんが臨時休業の貼り紙をするため、10時ごろ店を訪れた際に発見した。山野さんは猫好きで知られており、雪だるまを見て感激したという。
「私の猫好きを知る人からのプレゼントだろう。これまでも友人やお客さまからの贈り物は、にゃんこに関するものが多い。解けるのがもったいないが、とてもうれしい。ありがとうございます」と見えない贈り主に感謝した。
長崎市東部の「つつじヶ丘集会所」では、町内に住む舛川啓子さんが「かまくら作り」に挑戦。舛川さんは雪が降り積もった集会所前の広場を使い、夫や孫など家族に呼び掛けてかまくらを作り始めた。その様子を見た通行人や近隣住民らが「楽しそう」と次第に合流。24日は吹雪が激しくなったため16時ごろ作業を終了した。雪の塊は降雪でさらに大きくなり、25日朝から作業を再開して完成させた。
「今まで作ったことがないのでインターネットで調べたところ、『水をかけて一晩固めて穴を掘る』と書いてあったのでその通りにやってみた」と笑顔を見せる舛川さん。大人なら3人ほど、子どもなら6人ほどが入れる大きさの「かまくら」が完成した。舛川さんたちは完成を祝い、しちりんを使って餅を焼き、みんなで味わった。
「こんな機会は長崎ではめったにない。いい思い出ができた」とも。
市内在住のプロマジシャン・佐々田つよしさんは、米国映画の人気キャラクターをモデルに、雪だるま2点を制作した。完成した写真を自身のフェイスブックにアップしたところ、「クオリティ高ッ!」「雪祭りwww」「プロ級!スノーマジック」など称賛するコメントが相次いだ。
長崎県内ではJRや路線バスなど多くの交通機関が運行を見合わせたほか、複数の店が臨時休業するなど市民生活が大きく混乱した。一方で子どもたちは珍しい雪に触れてはしゃぎ回り、雪合戦や雪だるま、かまくら作りなど、大人も混じって楽しむ姿が各地で見られた。