長崎・新大工商店街近くにある雑貨店「ざっかきらく」(長崎市桜馬場1)が7月、特別支援学校中学部に通う男子生徒がデザインしたメモ帳を発売した。
店主の堀切康子さんはそれまで勤務していた市内の小学校の支援員を2014年3月に退職。同年5月にオープンした同店は、通りから狭い路地を「徒歩10歩」入ったところにあるため、小さな立て看板が目印。雨天用に「アメニモマケズ」と書かれたバージョンもある。取扱品の多くは福祉施設が製作した商品から堀切さんがセレクトしている。
発売したのは、大村市在住の前田準太さん(15)が描いたイラストを基にデザインされたメモ帳「じゅんた氏のイラストメモ帳」。3歳の時に知的障がいを伴う自閉症と診断された前田さんは絵を描くことが大好きで、幼いころから多くの絵を描いてきた。2013年に熊本市が一般公募した「障がい者サポーター制度シンボルマーク」で最優秀賞を受賞。現在、特別支援学校中学部2年生に在学中。
メモ帳は4種類。いずれも色違いで30枚ずつ、5色がセットになった150枚つづり。種類ごとに描かれている絵が全て違う。サイズは約98ミリ×約105ミリ。価格は各200円。郵送による注文の場合は、4冊まで送料200円で受け付ける。
「準太くんを知っている人を中心に多くの注文をすでにもらっている。4冊セットで送料を含め1,000円になるパターンが一番多い」と堀切さん。ほかにも前田さんの絵をデザインしたトートバッグ(Sサイズ=1,500円、Mサイズ=1,800円)も販売する。
「準太くんの絵を見ていると、なぜか優しい気持ちになれる。ぜひ多くの人に知ってもらいたい」とも。
営業時間は10時~17時。日曜、祝日定休。