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長崎・鍛冶屋町にホステル「URO」 空きビルをフル改装、カフェやバーも

利用を呼びかける中村さん

利用を呼びかける中村さん

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 ホステル「URO(ウロ)」(長崎市鍛冶屋町)が8月1日、オープンした。

1階にはカフェやバーを併設する

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 木にできた洞窟状の空間「洞(うろ)」が鳥やさまざまな生物のすみかとなっていることから「多種多様の人々の交流や憩いの場となってほしい」という思いが込められているという同施設は中村塗装(西北町)が経営。外壁塗装やリフォームなどを中心に不動産業賃貸や空き家活用などに向けた取り組みも行ってきた同社の経験を生かし、カラオケ店廃業後10年ほど空きビルとなっていたビルをフルリノベーション。オンラインを通じてチェックインなどの手続きを行うことで、バックパッカーやデジタルノマド、大学生などを中心に3,000円台(ドミトリータイプ)から利用できる宿泊施設を目指した。

 建物の特性を生かしながら、各分野の専門家の協力を得て改修を行ったという同館。「通路となる外階段も快適な居住スペースとして利用してほしい」と、サウンドクリエーターの坂本豊さんが施設全体の音響設計を手がけ、季節や時間、シチュエーションごとに楽しんでもらえる空間づくりを行った。2階のベッドルームには窓がなかったことから空間を生かしコンセプトルームとした。

 7月18日にオープンした1階のカフェ「FAAH(ファー)」とバー「zzzzz(ズー)」はそれぞれ、「日常を忘れ、あくびの出るような心静まる空間」と「一日の終わりを締めくくる眠りに落ちるようなリラックス空間」を目指す。最上階には「長崎の街なかの景色を楽しんでほしい」と西側に窓を設置したラウンジスペースを用意。夜は食べ物の持ち込みができないドミトリールーム利用者の飲食スペースとしても開放する。

 アドバイザーの中村絵里香さんは「昨年12月に取得した建物には残置物が残され、時が止まっていたような空間だった。平成の初め頃にカラオケ店として設計されていたことから各部屋にトイレや給排水設備がなく、北側の部屋に行くには外階段を通る必要があった」と振り返る。リノベーションの工事が始まると周辺の住人から「何ができるの」と気にかけてもらい、市外や郊外から繁華街に飲みに来る人からも「手軽に利用できそう」と期待の言葉も多くかけてもらったという。「少し不便なところもあるが、滞在時間を楽しんでもらえるよう工夫を凝らし、手軽に、快適に利用してもらえるような空間を目指している。旅行や仕事など長崎を訪れる多くの人に利用してもらえれば」と呼びかける。

 チェックインは15時~23時、チェックアウトは5時~10時。営業時間は、カフェ=9時~17時、バー=金曜日・土曜日の17時~22時30分。

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