「海鮮屋 魚太郎」(長崎市新大工町、TEL 090-5461-9759)が12月15日にオープンした。
店主の濱中康太郎さんは「鮮魚店を開く」という目標を胸に16歳で業界入りして10年。長崎市内のすし店でも1年ほど経験を積んできた。「魚が好きで、包丁を握るのも好き」という濱中さん。昨年夏にインスタグラムを開設し、魚をさばく様子や依頼を受けて作った刺し盛りや姿造りの画像なども公開してきた。
季節ごとに旬を迎える鮮魚を高級魚から家庭的な魚まで幅広く取りそろえる同店。オープン初日は水揚げされたばかりのマダイやサワラなどのほか、アジやサバの切り身、目高カレイ、ヤリイカなどを並べた。入り口にある水槽にはクエ(アラ)やシマアジ、キントキダイが泳ぐ。カズノコやカニなど正月向けの食材もそろえるほか、刺し身コーナーにはカジキマグロの炙(あぶ)りやヒラマサ(ヒラス)などと共に刺し身の盛り合わせを並べ、タイの姿造りも目を引いた。事前の告知はしていなかったが、商店街を通る買い物客が多く足を止め、夕方にはほとんどの商品が売り切れた。
12月29日~1月3日は、3~4人前の刺し盛りを3,000円から、ヒラメやアワビ、クジラなどを追加した5~6人前を1万円で注文を受け付ける。ネタの追加や苦手な魚の変更など要望にも応じる。
濱中さんは「商店街が衰退し、魚離れが進む時代だが、この仕事が好きだからこそチャレンジしたいという思いで店を開いた。鮮魚店になじみのない若い世代にも、月に一度でもいいので鮮魚店ならではのおいしい魚を味わってもらえればという思いもある。ぜひ多くの人に立ち寄ってもらえれば」と来店を呼びかける。「新しい鮮魚店ができたことで商店街の活性化にもつながれば」とも。
営業時間は9時~17時。日曜定休。来年には店奥のスペースで、ランチタイム(11時~14 時)に旬の魚を提供する食堂も始める。