長崎市高浜町出身の向井虎太郎さんが長崎バスを運行する長崎自動車(長崎市新地町)の運転手として、この春から地元・長崎市南部エリアの路線でハンドルを握る。
向井さんが生まれ育った野母崎地区では2010(平成22)年、野母、高浜、脇岬、樺島の4つの小学校が統合し、長崎市立野母崎小学校が誕生した。同年から小学校に通うことになった向井さんは通学の足として利用することになった長崎バスの運転手に憧れ、「将来はバスの運転手になりたい」と考えていたという。高校卒業後、地元の運送会社に就職して地場の配送トラックのハンドルを3年半ほど握った向井さんは「やっぱりバスの運転手を目指したい」という思いから長崎自動車に入社。大型二種免許後、同社安全教育センター(小瀬戸町)でトレーニングを積んできた。
3月26日に長崎市南部エリアの路線を担当する柳営業所に配属された向井さん。現在は先輩運転手が同乗して営業運転を行う実地トレーニングを受けながら独り立ちに向け準備を進めている。
「無事故無違反で地域の足として安心して利用してもらえるような運転を心がけたい」と意気込む向井さん。同営業所の尾崎将大運転係長は「運転手体験会を毎月開催し、間口を広げて運転手を募集している。別の仕事に就いてからバスの運転手を志す人も多い。向井さんのように小さい頃からの夢をかなえて運転手としてハンドルを握ってくれるのはうれしい」と話す。
向井さんは来週半ばごろから単独での営業運転に移行し、バス運転手としてデビューする見込み。向井さんの父・秀樹さんは虎太郎さんが小学生になったのを機に、毎朝、ボランティアで高浜バス停に立ち、通学する子どもたちが安全にバスに乗るのを見送る活動を始め、現在も続けている。虎太郎さんが運転するバスに子どもたちを乗せる様子を秀樹さんが見送る光景が間もなく見られそうだ。