書道スタジオ「Start」(長崎市中町)で1月3日、今年の野望をつづる「新年野望書き初め大会」が行われた。主催はツナグバサンカク(上町)。
ツナグバサンカクは同スタジオ近くにあるコワーキングスペース。書き初め大会は同所で行われているイベント「火星にピザ屋を出す会」の新春特別イベント。「火星にピザ屋を出す」というイベント名は大きな夢、野望の象徴。イベント主催者の川嵜昌子さんは大学で経営に関する講義を担当した経験もある経営コンサルタントだ。
「普通に考えれば無理だと考えられるようなことでも、口に出して具現化に近づけることが『火星ピザ』の意義。思ったことを口に出せば周りに知られて実現しやすくなるし、さらに書けば視覚に入り記録に残るので実現の可能性が高まる。今年の野望を書き出すことで具現化に大きく近づけることができれば」と川嵜さん。
同スタジオでは元日から5日まで一般向けに書き初め大会を行い、3日は一般の書き初め大会が終わった後に「野望書き初め大会」を開始。呼び掛けに集まった男女7人と同所スタッフの川嵜さんと金子さんの総勢9人が野望書き初めに挑戦。川嵜さんは巫女(みこ)姿になって自らの野望「ツナグバ千客万来」と半紙にしたためた。ほかにも「書庫がほしい」「海外進出」「東奔西走」など思い思いのユニークな書き初めが集まった。
一般の書き初めには5日間で280人ほどが参加。無料で書道具も貸し出し、小さな子どもと一緒に参加する親子連れの姿が多く見られた。長崎市在住の菅美由紀さんは「感謝」「志」など3枚を揮毫(きごう)。「書き初めは高校卒業以来。紙の制限が3枚だったので緊張して書いた。久しぶりにぜいたくな時間を過ごせたと思う」とほほ笑んだ。