長崎・眼鏡橋近くの「インディーズ・アート・クラブ・アンド・ギャラリー」(長崎市東古川町)が現在、同店のトイレに飾る絵を募集している。
年間30件ほどの企画展などを開いている同店。店主でアートプロデューサーの内濵栄基さんは「今回のコンクールで求めているのは良い作品でも芸術作品でもない。トイレという密室なので作品が壊されるかもしれないし、ひょっとしたら汚されるかもしれない。そんな覚悟を持って応募してほしい」と呼び掛ける。
同店は築130年ほどの町家を改装してオープン。トイレは改修工事で水洗化されたもので、畳半分のスペースしかなく、ドアは横にたくさんの桟(さん)が走り、そのうちの1本がロックになっている昔ながらのタイプ。「これ以上改修しようがないトイレを快適空間に変えてくれる一枚を待っている」とも。
同コンクールでは審査員も一般公募する。きっかけは同店で開いた「キャプション・テン」という企画展。同じ作品でもキャプション(=説明書き)を変えただけで見る人の評価が全く違うものになってしまうことが、同展で分かったという。「審査の基準というのは選ぶ人次第で微妙に変わるし、それを見せるのも面白い。採点表も審査員ごとに作品と並べて公表することで面白い発見がいろいろあると思う」と内濵さん。
応募作品は4月3日~13日、ギャラリー内に展示した後、トイレに飾る予定。応募締め切りは3月19日。募集の詳細は後日、フェイスブックページなどで発表する予定。