ふんどし専門店「TeRAYA」(長崎市大浦町、TEL 095-895-8342)のマスコット「ふんどし天使・マイケル」が現在、ハウステンボス(佐世保市)の「ふんどしショップ」に出張している。
同店は元ろう学校教諭で会社員経験も持つ「かのこゆり」さんが昨年11月、観光名所「オランダ坂」の近くに開店。「日本ふんどし協会」(東京都渋谷区)から全国で初めて「ふんどしセレクトショップ」として認定された。今年6月、長崎県美術館(出島町)で全国初の「ふんどしミーティング」を主催したり、「ふんどし女子」という切り口で全国放送のテレビ番組に取り上げられたりするなど、ふんどしの普及に力を注いでいる。
「マイケル」は同店の店頭で客を出迎える石膏像。羽が生えた天使が赤いふんどしを締めている姿を見て、通行人が思わず足を止めることも少なくないという人気者だ。
今年の春、ハウステンボスにオープンした「ヨーロピアンヴィレッジ」は、「今、話題のもの」をコンセプトとするショッピングタウン。パンやクレープ、オリーブオイル専門店など、さまざまな話題の店に並んで登場したのは「ふんどしショップ」。「健康!ふんどしコテージ」と名付けられた店は、最近話題になっている「ふんどし」に注目した期間限定ショップ。店のマスコットとして「マイケル」に白羽の矢が当たり、かのこさんは委託を受けて商品の供給を担当することになった。
店頭で客を出迎えるマイケルはすぐに人気者になり、多くの人がマイケルとの記念撮影を楽しんでいる。スタッフからは「宣伝部長のたすきでも掛けてあげようか?」という声も。
かのこさんは「私がふんどしに力を入れているのは、亡くなった母の看病体験が大きい」と振り返る。病床で下着を下ろされることに苦痛を感じていた母親のために「横から開けられるデカパン」を作ったというかのこさん。「寡黙な母なので大喜びしたわけではないが、小さな声で『これはよか』と一言。その言葉がうれしくて、また作った。ハウステンボスは20年ほど前に母と出掛けたことがある思い出の場所。今回のことは母が呼んでくれたような気がする」とも。
マイケルの出張は残り10日ほど。かのこさんは「1カ月もの間、猛暑の中でも微動だにせず頑張ったマイケルを温かく迎えたい」と母親のように目を細めた。
「健康!ふんどしコテージ」は9月1日まで。