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新ホームアリーナでの開幕戦控える長崎ヴェルカ 伊藤GMに聞く

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 新ホームアリーナ「HAPPINESS ARENA(ハピネスアリーナ)」を含む長崎スタジアムシティ(長崎市幸町)の開業を10月14日に控え、4日には開幕戦を迎えたプロバスケットボールクラブ「長崎ヴェルカ」。

 


【新ホームアリーナとなるハピネスアリーナ】

 

 長崎初のプロバスケットボールクラブとして2020年に創設された同クラブ。翌年スタートした創設初年度のB3を45勝3敗で制し、昨年5月21日にB2プレーオフで準優勝。創設3年でB1への最短昇格を決めていた。

 

  B1として2年目、新ホームアリーナで開幕戦を迎える長崎ヴェルカ社長兼GMを務める伊藤拓摩さんに話を聞いた。

 


【長崎ヴェルカ社長兼GMの伊藤さん】

 

― いよいよハピネスアリーナでの開幕戦ですね

 

 はい、クラブ設立当初からホームアリーナをこのハピネスアリーナに移す4年目に一つのピークをつくることを念頭に、この4年目を勝負の年、結果を残すシーズンと見据えてきました。

 

― これまでの3シーズンを振り返っていかがでしょうか?

 

 クラブを設立し、選手もスタッフもいないゼロからの状態でチームづくりをしてきました。昨シーズンに最短でB1昇格を達成し、チケットも毎試合完売と一見、スムーズに見えるかもしれないのですが大変なこともたくさんありました。選手やスタッフ、ファンの皆さんに支えられて4年目を迎えることができましたが、一つの歯車が狂っていたら今のようになっていないかもしれないという思いはあります。

 

 B1初挑戦となった2022-23シーズンは、スケジュールだけでなく常にトップレベルのクラブと渡り合っていくなかで厳しさを感じました。一戦一戦がフィジカルでインテリジェンシーが高い試合を続けることは選手にかかる負荷も大きかったと思います。

 


【練習場を眺める伊藤さん】

 

― クラブが駆け上がってきた今、どうですか?

 

 ここまで試合チケットが売り切れになるのは想像していなかったのですが、設立した当初から意識してきたヴェルカとしてのブランディング、バスケットが強いだけでなく、エンターテインメントとしてバスケット好きでもそうでない人でも楽しんでもらえることを大切にするクラブ作りとしては結果を出せていると思います。

 

― 長崎の土地柄や印象はいかがでしょうか?

 

 応援してもらっているファンの方々はとても熱心で長崎に対する愛や地元のクラブを応援する気持ちが強いと感じます。選手もこの地に暮らしていろんな人に出会い、一緒に戦う。長崎だからこそ背負える「この人と戦いたい」という感情を持って試合に挑める環境は選手にとっても力になっているのではないでしょうか。

 


【4年目に向けた思いを話す伊藤さん】

 

― 新ホームアリーナができたことで、どのような変化があるでしょうか?

 

 観客の皆さんには試合そのもののいろいろな楽しみ方が広がったと思います。もちろんバスケットがメインコンテンツで、接戦であればあるほど面白いでしょう。しかし、大敗する時もあれば一方的な試合で勝利することもあるでしょう。試合そのものはコントロールできませんが、自らのホームアリーナを構えることでライティングや音響、ビジョンなどの設備をそろえ、エンターテインメントとして、よりいろいろな楽しみ方をしてもらえるようになりました。

 

 選手にとっても、観客の皆さんが盛り上がって楽しんでもらえることが大きな糧となります。これまでホーム戦を行ってきた県立総合体育館でも最大4000人ほどのキャパでしたが、ハピネスアリーナは6000人規模となります。プラス2000人の後押しが常にあるというプレー環境は選手の力になるはずです。

 


【6000人規模を収容するハピネスアリーナ】

 

― 今年のチームの体制はいかがでしょうか?

 

 馬場雄大選手に加え、川真田紘也選手の入団が決まり、日本代表選手が2人在籍するクラブになりました。まだこれからの話にはなりますが、まずは新加入の選手がクラブのカルチャーを学んでもらうことがキーになると考えています。クラブ発足から活躍してくれている高比良寛治選手や狩俣昌也選手らが築き上げてきたものを周りの選手にどうやって伝えていくかが大切だと思います。

 


【練習場の様子】

 

― パフォーマンスユニットにもプロデューサーにカリスマカンタローさんの名前が上がっていたようですが

 

 ヴェルカの掲げるエンターテインメントを通した地域創生につなげたいという思いからパフォーマンスユニットの存在を重要視し、より強化していきたいと考えています。

 

― 最後にファンの皆さんにひとことお願いします。

 

 長崎ヴェルカはシーズンを通して常に成長していくことを目指しています。開幕戦に向けてしっかりと準備を進めていますが、開幕戦がベストではなく、しっかりと修正していきながら一試合一試合楽しんでもらえるようにしていきたいです。これまで試合に足を運んでもらった人にはさらに楽しみが増えると思いますし、初めて試合を見に来る方にもより快適に楽しくバスケットが楽しんでもらえるような体験を提供していきたいと思いますので、今シーズンも引き続き応援をお願いします。

 

― 今日は貴重な話を、ありがとうございました。

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