和紙に墨で描かれた坂本龍馬がズラリと並ぶ「龍馬『墨』原画展」が長崎ブリックホール(長崎市茂里町)で12月5日、始まった。
眼鏡橋や崇福寺、オランダ坂、グラバー園など、長崎の名所を背景に龍馬を描いた畳1枚大の水墨画は、長崎の若手デザイナーグループbrew(ブリュー)のメンバー10人の手によるもの。
墨絵作品のほか、 香川県のうちわ協同組合連合会の協力による丸亀うちわに描いた龍馬、呉須という藍墨で描かれた絵皿の龍馬、さらにデザイナー11人の連作で龍馬の一生を描いた漫画「龍馬伝記」などの作品も展示。全作品はパソコンではなく手で描かれている。
同グループは、長崎を中心に活動している20代の若手デザイナーで構成されるグラフィックデザイングループで、2005年に発足し今年で6年目。龍馬をテーマに描いた作品展は今回で3回目。昨年11月に発表した「新説 坂本龍馬それから展」、今年5月の「12人の坂本龍馬」に続くシリーズ展となる。
同グループのデザインアドバイスをしているフリーデザイナー廣瀬一男さんは「墨と筆を使い失敗できない一発勝負で描いた坂本龍馬。龍馬の息づかいや生き方が感じられる作品展。迫力ある作品展をぜひご覧いただければ」と話す。
会場を訪れた若い女性は「デザイナーそれぞれが手描きの良さと向き合って和紙に描いた原画からは、素材が持つ温かみや質感も伝わってくるようだ」と話していた。
ギャラリーの開場時間は10時~20時。期間中無休。12月19日まで。翌20日から翌年1月10日までは長崎歴史文化博物館(長崎市立山)に会場を移して開催する。