長崎市内のガン患者の会「四葉のくろーばー」(長崎市元船町)が現在、年末に贈る紙製の「ミニ門松」作りにボランティアで取り組んでいる。
同会はガン患者、ガン経験者で作る親睦会。代表の藤田つたえさん自身もガンで闘病生活を送った経験を持つ。藤田さんが営む美容店「びよんど」内に事務局を置き、主に月曜日に絵手紙教室やおしゃべり会、調理実習などの活動を行っている。
「自分自身もガンを経験してみて気付いたことは、患者自身と家族のメンタルケアが一番重要だということ」と話す藤田さん。病床にある人や介護する家族に少しでも元気になってもらおうと5年前からミニ門松作りを始めた。
最初の2年間は藤田さん一人で作っていたが3年目から徐々に参加者が増え、現在は約20人がメンバーになっている。昨年は200個を作ったが、あまりにも多忙になり過ぎたため、今年の製作目標は120個に抑えたという。メンバーの武田寿子さんは「ここに来ればすぐに井戸端会議。コーヒーを飲みながら楽しく活動できることで自分も元気になれる」とうれしそうに門松作りに励む。
藤田さんは「四葉のクローバーの花言葉は、愛、健康、希望、幸福の4つで、全部そろって『真実の愛』。10代など若い患者も少なくない。経験者だからできる心の支えを与えられたらうれしい」と張り切る。ミニ門松は12月27日にメンバーが世話になった人や病室で新年を迎える人などに一斉に届ける。