機能性靴専門店「ベネシュ長崎西町店」(長崎市白鳥町、TEL 095-849-3300)が8月3日、機能性靴の「実験サービス」を始める。
店主の灘英士さんは20代のころから40年以上、クリーニング業界で働いていた。店舗の新規開拓にも携わり、これまで200店以上のオープンに関わったという。
「クリーニングの配達に行くと足を引きずりながら玄関まで出てくる年配の方に遭遇する。最初は『何とか楽にしてあげたい』という気持ちだった」と話す灘さんは2010年3月、足反射区療法に出合い、勉強してライセンスを取得した。「もともと若いころから足の健康に興味があり、機会があれば資格を取りたかった」と振り返る。
灘さんはクリーニングの仕事をしながら、韓国生まれの機能性靴「ベネシュ」の無店舗販売を開始。運動靴などの一部商品を除き、職人による手作り品であるため中心価格帯は2万円台から4万円台。一般的な靴に比べて決して安くはないが、底替え(有料)などをすることで長く使える。同商品は2013年、「フットソール」「多層ソール構造」で日本の特許を取得。無店舗販売をしながら「いつか店を持ちたい」と思い続けた灘さんは、購入客との縁から現在の店舗を借りることができ、2011年11月に同商品を取り扱う長崎県内初の店舗として開業した。
「靴店と言っても一般的なイメージとは大きく異なる店。店の外から興味深そうにのぞいている人も少なくない」と灘さん。ドアを開け「中へどうぞ」と声を掛けると、ほとんどの人が逃げるように去っていくという。
「興味があるからのぞいているのだろうが、私が声を掛けると皆さんがなぜか去っていく。本当に買わなくても構わない。誰もが気に入るとは思わないが、履いた瞬間に一般的な靴との違いがきっと分かるはず。一人でも多くの人に機能性靴のことを知ってほしいだけ」と企画した意図を説明する。
実験希望者は機能性スリッパを履き、体の前や後ろで組んだ手のひらの上から灘さんが体重をかける。機能性スリッパを着用すると自然に姿勢が矯正され、女性でも前後にふらつかないという。「スタッフは私を含めて2人しかいない。フットケアの施術などで2人とも手がふさがっていることもある。ホームページはあるが、実はメールも苦手で見落としてしまう。実験を希望する人は電話確認した上で来店してほしい」と呼び掛ける。「もちろん無料。商品の売り込みはしないので安心してほしい」とも。
営業時間は10時~19時。