大型商業施設「みらい長崎ココウォーク」前にあるグリーンカフェ・H2O(長崎市目覚町)で9月7日、パッションフルーツを使った「パッションランチ講習会」が開かれる。
パッションフルーツは、めしべの形が時計の長針・短針・秒針のように見えることから名付けられた「トケイソウ科」の仲間。南米を中心に分布する多年草で、完全無農薬栽培で最大4年間にわたり実を収穫することができる。名称はトケイソウを英語で「パッションフラワー」と呼ぶことに由来する。実の内部には小さく硬い種が多く含まれ、果肉は黄色いゼリー状で果汁が多い。
日本では栽培面積・生産量ともに鹿児島県が最も多く、南西諸島や沖縄県、熊本県、岐阜県、東京都、長野県、栃木県、福島県など各地に広がっている。栽培には一定の温度を必要とするが、亜熱帯植物にもかかわらず高温を嫌い、30度以上の高温が続くと実が生育しないという。開花・受粉から14日ほどで実がはっきりした形になり、その後1カ月半ほどで完熟して自然落下する。海外ではそのままスプーンなどで生食することが多く、日本ではジュースやジャム、ケーキ、ゼリーなどの加工商品も多く開発されている。
今年5月、鈴田峠農園(大村市)の當麻謙二社長や同店を経営する栗崎貴子さんらが発起人となり任意団体「パッションフルーツ友の会」(籾穂隆会長)を発足。フェイスブックページを立ち上げて会員を募ったところ、8月31日現在の会員数は全国で885人。同会では栽培の情報交換や挿し木プレゼントなどのエコ活動のほか、パッションフルーツの普及に関してさまざまな取り組みを行っている。発起人らは「友の会のエコ活動を全国に広げ、5年後の東京オリンピックでは全国大会を東京で開こう」と誓い合ったという。
講習会では當麻社長がパッションフルーツを手掛けてきた過程やパッションフルーツの栽培法、調理法、クリスマスの飾りにする方法など、さまざまな利用価値や将来性などについてレクチャーする。受講生は同園・野鳥の森レストランで提供する「パッションフルーツパスタ」(1,300円)をメーンディッシュに、パッションフルーツを使ったデザートなど、ランチを楽しみながら受講する。
「パスタはレストランでも特に人気が高いメニュー。女性はもちろん、男性にもパッションフルーツを使ったパスタソースのファンが多い」と當麻さん。講習会終了後には「宿題用食材」としてパッションフルーツを使ったパスタソース(2人前)を受講生に手渡す。
當麻さんは「5年前からパッションフルーツを手掛けているが奥が深く、本当に面白くて仕方がない。知れば知るほど、どんどん可能性が広がる。ぜひ、パッションフルーツにかけた私のパッション(情熱)を聞きに来てほしい」と呼び掛ける。
講習時間は14時~16時。定員20人。受講料=2,000円。
問い合わせは同店(TEL 095-801-5828)まで。