長崎市の浜町、銅座エリアで10月22日、ユニークな映画祭と音楽祭が同時に発足する。
市民団体「Take it! 虹」は、セクシャリティーを問わず、自分らしく生きやすい社会の実現を目指す。代表の儀間由里香さんが「従来の普及活動では限界を感じる。解決策としてセクシャルマイノリティーをテーマにした映画祭を立ち上げたい」と呼び掛けたところ、「浜んまち映画祭」を長年手掛ける安元哲男さんが賛同。「長崎にふさわしい『愛』を核とした映画祭に発展させよう」と両者で協議し、長崎セントラル劇場(長崎市万屋町)を会場に「ながさき・愛の映画祭」が誕生することになった。
安元さんは「古くから海外文化とともに発展してきた長崎には、異なるものへの愛があふれている。愛は長崎の精神的基盤と言える」と話す。歴史的背景だけでなく、長崎のアルファベット表記「NAGASAKI」の母音が「AとI」だから「愛を示している」とも。
同映画祭のコンセプトは「毎年開催を目指す」「マイノリティーとマジョリティーの垣根を越えた全ての人が生きやすい街づくりの一環として活動する」「本映画祭の継続により国際文化都市長崎の実現に寄与する」「上映だけでなく、さまざまなジャンルの人や団体が交流できるコミュニティー拠点となる」の4点。22日には長崎で制作された映画「丘陵たち」(2016年、久保俊一監督)の初上映を行うほか、完成記念トークショーや特別イベントを予定する。
同日、三菱UFJ信託銀行駐車場(銅座町)では「銅座音楽祭 in 薩摩藩屋敷跡」が開かれる。
同行は幕末の薩摩藩蔵屋敷跡地にあり、現在は新地中華街と浜町商店街を結ぶ通り沿い。同音楽祭を主催する銅座町商店街組合は、会場内の「銅座商店街屋台」に銅座開業支援コンシェルジュを置き、希望者にはプロのアドバイザーが同商店街への出店に関するさまざまな相談に応じる。
出演はフォークシンガーの大塚まさじさん、長崎県唯一のプロオーケストラ「大村室内合奏団」メンバーで、結成12年目を迎えるカルテット「P-BA(ピーバ)」、ポルトガルギターとマンドリンのユニットで、映画やテレビCMなどに楽曲を提供する「マリオネット」、アコーディオン弾きのロコさんと三味線・鍵盤弾きの若杉チカさんによる音楽ユニット「ラキサトーン」の4人組特別編成など。
会場ではケータリングカーによるフード提供や、ハンドクラフトマルシェなども行われ、同マルシェ出店者(出店料は2日間で4,000円)を募集している。
音楽祭は10月22日12時~20時、23日12時~18時に開催。会場内の店舗で使える金券(100円券×5枚つづり=500円)は同商店街の「銅座音楽祭参加店舗」の表示がある店で購入できる。
映画祭の開催期間は10月22日~28日。22日のみ鑑賞できる「オールナイト券(4本)」は3,000円(当日=3,500円)。前売り券は3枚セット=3,000円、単券=1,300円(当日=1,800円)。同劇場ほか、浜屋プレイガイドなどで取り扱う。