長崎市を中心にホテル4施設を運営する「九州教具株式会社」(長崎県大村市)が、5月25日に経済産業省が公表した「高度外国人材活躍企業50社」に選出された。
同社によると、もともとは外国人雇用を積極的に取り組んでいたわけではないが、会社に貢献できる人材を選出する中で採用した外国人のやる気みなぎる姿や自分の夢に向かって挑戦する姿に可能性を感じ、国籍を問わず採用を行っていたという。
4月には中小企業庁の「はばたく中小企業300選」にも選出されているという同社。社長の船橋修一さんは「女性の活躍やLGBTなどへの理解が叫ばれている昨今だが、その延長として外国人雇用を考えている」と話す。
同社は社員の挙手制に基づく人事を行っており、定期的に面談をしている。社員が望む働き方をかなえながら事業展開を進めており、ソリューション事業などの営業担当は3分の1が女性社員という。
外国人雇用に対しては当初、外国人旅行者の増加を見越してホテル事業での起用が中心になると考えていたが、実際に雇用してみると他の事業部での活躍にも手応えを感じているという。船橋さんは「今回の選出は、外国人を高度人材として雇用していることが評価されている」と話す。
「外国人を雇用するために必要な就労ビザはホテルでの採用の場合、比較的取得しやすいが、日本人の偏見で外国人、特にアジア人を採用することが難しい。面談時に、3年したら母国で起業したいとの前提で入社を考える外国人も多い」とも。
船橋さんは「当社で働いた縁で将来的には協業もできれば。外国人雇用をきっかけにさらなる事業展開にも期待したい」と話す。