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虹が丘町に「食育」テーマの食料品店 城栄町の子育て支援カフェが移転

野菜の旬を感じることができる味わいに仕上げた「食育バーガー」を手に来店を呼びかける楠本さん

野菜の旬を感じることができる味わいに仕上げた「食育バーガー」を手に来店を呼びかける楠本さん

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 にじがおか食育ファーム(長崎市虹が丘町)が11月26日、オープンした。

店の外観

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 ファーム長の楠本美貴さんは長崎市出身。20年以上前、結婚を機に愛知県に引っ越し、共働きで子育てする日々を送った。その後、離婚したことでシングルマザーとして苦悩しながら子育てに励んだ経験を持つ。近年ひとり親世帯や共働き世帯が増え、「かつての自分自身のように『どこに助けを求めたらいいのだろう』と悩む子育て世代の助けになりたい」と、3年ほど前、子育て支援や総菜の販売などを行う子育てサロンカフェ「Hearty Party(ハーティーパーティー)」を城栄町にオープンした。

 「食とメンタルは結びついてる」という考え方から食育を大切にしていた同店。趣旨に賛同し客として訪れていた「虹が丘まめの木保育園」(虹が丘町)を運営する虹豆会の関係者から「園舎を新築し移転するので、使わなくなった旧園舎を活用して活動拠点にしては」と声をかけられたことがきっかけで移転を決めた。

 1階は、「食育から自立」をテーマに野菜などの直売エリアと全国お茶品評会で5年連続日本一に輝いている県産の「そのぎ茶」の販売エリアから成るほか、総菜やスイーツなどを販売。2階には子どもを遊ばせることもできるコミュニティースペースも用意した。

 直売エリアで販売する野菜は、楠本さんが以前から取り扱いたいと考えていたながさき南部生産組合(南島原市北有馬町)を中心に仕入れる。同組合では40年ほど前から「安全な食べものを長崎の大地から」をテーマに環境保全型農業に取り組み、農薬の使用を最小限に抑えた生産方法を追求している。同店で販売する総菜やスイーツにも使用。手を加えすぎない「一歩手前の味」とすることで、素材の味を感じてもらうことを目指している。

 楠本さんは「食育というと地産地消やオーガニックの徹底と思われがちだが現実的に難しい。普段の生活の中で少しだけもいいものを取り入れることや目の前にある料理や野菜が作られたストーリーを知ることで何かを感じてもらうことを大切にしている」と笑顔を見せる。「子ども連れで気軽に買い物ができる店として訪れてもらえれば。子育て世代に相談ついでに総菜などを買って帰るような日常の延長上にある場所を目指していきたい」とも。

 営業時間は9時~17時。水曜・木曜・金曜定休。

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