釜炊き飯とプレートランチ専門店「Delica sun(デリカサン)」(長崎市平山町、TEL 090-1341-6779)が4月10日、オープンした。
店主・渡邊恵美子さんの両親が営む創業42年を迎える「うなぎ割烹(かっぽう)柳」の店内を平日の昼間に間借り営業する同店。店がある長崎市南部エリアでは数少ないうなぎ専門店としてだけでなく、近海で取れた魚を使った刺し身や焼き鳥などを提供する地域に根づいた居酒屋としても親しまれてきた。両親の高齢化で店の跡継ぎ問題が顕著化し第三者に店を譲る話もあったが、「このまま店を誰かの手に渡すのはあまりにも寂しい」と感じた渡邊さん。看護師として勤めていた職場を退職し、まずはランチ営業を引き継いで店を構えることを決めた。
提供するメニューはこれまで親しまれてきた釜飯をアレンジし、継ぎ足しながら受け継いできた焼き鳥のたれを使った「釜炊き飯 照り焼き」「釜炊き飯 つくね」(以上900円)など4種類の釜炊き飯と「照り焼き丼」(850円)、「魚フライプレート」(750円)などを用意。限定5食でホワイトソースのドリアとハンバーグを土鍋で焼き上げた「土鍋プレート」(1,000円)も提供する。
テイクアウトではサラダや小料理を食べきりサイズのカップスタイルで販売するほか、キッシュ(一切れ150円、ホール800円)やベーコンポテトパイ(150円)などを日替わりで4種類ほど並べる。
「うなぎ割烹 柳では釜飯も人気メニューの一つだったが、ランチ向けにあらかじめ炊き上げて時短提供できるようアレンジしたスタイルに工夫している。ウナギは父しかさばくことができないので業態を変え、まずはランチ営業を引き継ぐかたちで平日に自分の店を始めることにした」と渡邊さん。「しばらくは両親の手助けを受けながらになると思うが、地元の人々に愛されてきた店の味を大切に引き継いでいくかたちを模索していきたい」と意気込む。
営業は平日のみで、ランチ=11時~14時、テイクアウト14時~17時。うなぎや刺し身メニューも前日までの予約で対応する。