ジェラート専門店「Dr.+Gelato(ドクタージェラート)」(長崎市浜町)が7月8日、浜町アーケードにオープンした。
2021年8月にグランドオープンした「夜のジェラート」(西山)が移転リニューアルした同店。医師の唐田博貴さんがコロナ禍に接触機会の少ないテイクアウトのアイスセレクトショップとして全国各地から取り寄せたジェラートを、独自にレシピ開発した店内手焼きのワッフルコーンとともに提供。医師と兼業していたことから夜だけ営業するスタイルだったが、「ちょっと高くても、おいしいさを求める『大人のアイス』」というコンセプトが話題となり、行列の絶えない人気店となっていたが、昨年12月に閉店していた。
「初めは誰も来ると思っていないので、自宅近くでひっそりと開業した」という唐田さん。「やるからにはおいしいものを提供したい」と考えていたことから次第に「おいしいアイスを自ら作りたい」と考えるようになっていたところ、ジェラートも提供する長崎のパティスリーが2022年夏に突如閉業。地元で本格的なジェラートを提供する店がなくなったことから、「長崎の人にジェラートという選択肢を提供できる場を作りたい」と考えるようになったという。
店が県道・昭和馬町線の住宅地のバス通り沿いに立地していたことから、連日車で訪れる来店客による駐車場トラブルも発生。「このままでは自ら手がけたジェラートを本格的に販売するのは難しい」と、移転に向け、いったん店を閉じた。郊外に店を構えることも考えたが、条件が折り合わず、「それなら長崎の中心で長崎のいいものを発信し、地元に人が来てくれるきっかけになる店をつくろう」と浜町アーケードに店を構えることを決めた。
ジェラート(820円、プレミアムは50円増し)は20種類のレパートリーの中から入れ替わりで12種類を用意。ショーケースには定番の「ショコラ・ノワール」「メープルナッツ」「ミックスベリー」に加え、季節のフルーツを使った「メロンソルベ」やプレミアムの「ロイヤルピスタチオ」などを並べる。メニューの中にはミルクに塩味を合わせた「五島灘の塩」や「そのぎ茶」「そのぎ茶のほうじ茶」など長崎の特産品を使ったジェラートもそろえる。新店舗オープンに合わせ、飴(あめ)細工を得意とするパティシエを迎えたことから、店内手焼きのワッフルコーンに好みのジェラート3種類をのせ、飴細工の飾りを添えたスタイルで販売する。
3日前までの予約制で「黄色てんとうむし」「フランボワーズ・デュオ」など6種類のアイスケーキ(4,860円)やミニサイズのアイスケーキ5種類を盛り合わせた「ジェラートパーティ!」(9,720円)も販売する。
「SNSで移転を心待ちにするコメントも多くもらっていた。アクセスのいい場所に出店することになったので、これまで以上に多くの方にジェラートを楽しんでもらえるのでは」と唐田さん。「長崎の人にジェラートという選択肢を提供するとともに、長崎の特産品を使ったジェラートで地元の魅力を発信することで旅の目的地として長崎を選んでもらえるきっかけにしてもらえるような店を目指したい」と意気込む。
営業時間は11時~22時15分。