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映画「遠い山なみの光」 公開を前に監督・キャストらが献花

花を手向ける(奥から)石川監督、広瀬すずさん、吉田羊さん

花を手向ける(奥から)石川監督、広瀬すずさん、吉田羊さん

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 長崎が舞台の映画「遠い山なみの光」の全国公開を前に8月11日、石川慶監督や主演の広瀬すずさん、吉田羊さんの3人が平和祈念像(長崎市松山町)で献花を行った。

静かに手を合わせた

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 同作は長崎出身のノーベル文学賞作家・カズオ・イシグロさんの小説が原作。1980年代のイギリスに暮らす女性が戦後間もない1950年代に長崎で暮らしていたことを回想するストーリーで、戦後間もない復興期の長崎の戦争の記憶や女性の自立を描く。

 当日は大粒の雨が降りしきるあいにくの天気となったが、監督やキャストの強い希望から献花が実現。平和祈念像を前に深く一礼した3人は献花台へとゆっくりと足を進め、花を手向けた。献花を終えた3人は、原爆犠牲者への哀悼の気持ちと世界平和を願って祈りをささげるように静かに手を合わせた。

 主人公・悦子が1950年代に暮らしていた長崎パートは撮影セットで再現したことから、広瀬さんは「ようやく訪れることができ、手を合わせることができたことを光栄に思う。映画を通じて改めて世界中の皆さんにこの場所で起きたことを知ってもらうきっかけになれば」と話す。吉田さんは「戦後80年の節目の年に平和祈念像に献花する機会を頂き、光栄に思う。原爆で亡くなられた多くの方を思い浮かべた。長崎が最後の被爆地であってほしいと強く願いたい」と語った。

 準備期間の中でも何度も長崎を訪れたという石川監督。長崎が劇中でも重要な場所となっていることから、「先日この場所で行われた平和祈念式典の直後でもあり、長崎の皆さんに映画をお披露目する前に献花に訪れることができたことは、とても意味のあることではないかと思う」と話す。

 映画は9月5日、全国公開。

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