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長崎伝統のだしを商品化‐長崎の老舗卸問屋が開発

「日本の美しいだし」のパッケージには脇山家に伝わる正月用の掛け軸を使っている

「日本の美しいだし」のパッケージには脇山家に伝わる正月用の掛け軸を使っている

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 老舗卸問屋「入来屋」(長崎市平野町、TEL 095-813-3255)が長崎に古くから伝わるだし「日本の美しいだし」を商品化し評判になっている。

長崎の伝統野菜など13種類の具が入った長崎雑煮

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 同商品は、かつお・昆布・しいたけからとったパウダータイプのだしで、上品な香りとまろやかな味が特徴。1袋5パック入り。

 同社は3年前から毎年年末に「長崎雑煮」を販売している。長崎雑煮とは、かつお節と昆布のだしを使い、唐人菜(とうじんな)、里芋、にんじん、ごぼう、大根、干ししいたけなど13種類の具材を使った長崎伝統の料理。料理研究家で同社社長 脇山壽子さんが監修している。

このだしが好評で購入者から「どうやったらこの味が作れるのか」と問い合わせが相次ぎ、家庭で簡単に作れるだしの開発に着手した。今年10月に長崎市内で開催された食の博覧会で同商品を発表・販売したところ、「長崎らしい味」と好評になり1日半で完売したという。

 パッケージには脇山家の床の間に元旦に飾られる日の出の掛け軸を使用している。商品名の「日本の美しいだし」の由来は、日本人の助け合いの精神と美しい心は食事の基本となるだしから育まれるという意味を込めているという。

 取締役の脇山祐三子さんは「最近は正月に雑煮を食べないとか、レトルト食品で済ませるという話も聞くが、それでは日本の伝統が継承されない。このだしは、吸い物やうどん、豚しゃぶや煮物など手軽に使える。長崎の伝統の味をまずは普段の食事から継承してほしい」と話す。

 価格は1袋300円。お土産店すみや、浜屋百貨店で販売する。

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