「ナガサキデザインニュース」に「長崎くんちすごろく」

「ナガサキデザインニュース」第5号を手にするnullメンバーの里形(さとがた)さん(活水大学4年)。

「ナガサキデザインニュース」第5号を手にするnullメンバーの里形(さとがた)さん(活水大学4年)。

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 長崎でデザインに関する啓発活動を行っている「null 長崎都市・景観研究所」が奇数月に発行する有料広報誌「ナガサキデザインニュース(略称NDN)」第5号の付録に「長崎くんちすごろく」が登場した。

付録の「長崎くんちすごろく」

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 同誌は今年1月、長崎で活躍するデザイナーや、長崎にあるデザイン性に優れたスポットなどを紹介する広報誌として創刊。デザイン性や独自性を犠牲にしたくないとの考えからフリーペーパーにはせず、あえて1部50円で販売。地元のデザイナーを中心に、デザインに興味ある人たちの間で人気の情報誌になっている。

 9月15日発行の第5号では、長崎県産業デザインネットワーク(東彼杵郡波佐見町)の全面協力を得て、「長崎デザインアワード2013」を特集。同賞は、長崎県内で企画・開発されている商品の中からデザイン性に優れた商品を毎年1回、選定・表彰し、県内企業のデザイン開発意欲やデザイン力を全体的に向上させることを目的に2011年に創設された。3回目となる今年は、昨年4月1日から今年3月31日までに長崎県内で企画・商品化され、現在も販売されている商品が審査対象。「生活デザイン部門」「パッケージデザイン部門」「家具・住環境デザイン部門」「工業・医療・教育デザイン部門」に延べ59社、102点が応募した。受賞作品は9月22日まで長崎県美術館に展示されている。

 大賞は、フジオカ(長崎市田中町)が販売する五島手延べうどんなどの「BARAMON」シリーズがパッケージデザイン部門で受賞した。選定委員の左合(さごう)ひとみさんは「五島らしいモチーフを使いながら従来品の既成概念を覆した『五島手延べうどん』をはじめとするシリーズは、それぞれに商品のポテンシャルを今の感覚で伝える優れたデザイン。大賞にふさわしい秀逸なブランディングであり、デザインによる地域活性のお手本になることは間違いない」と講評する。

 NDN第5号の表紙には大賞を受賞した「BARAMON」シリーズのデザイナー・羽山潤一さんを起用。同賞の特集記事に関連して「あるべきカタチはすでにそこにある」と題した羽山さんのインタビュー記事や、羽山さんが手掛けた作品の一部を写真で紹介するほか、熊本や東京のデザイナーの取り組みを紹介する記事を掲載している。

 NDN恒例の付録は、10月7日から始まる諏訪神社の祭礼「長崎くんち」にちなんで、「長崎くんちすごろく」を用意。すごろくのコマは今年の踊町(おどりちょう)と同じ「本踊り(桶屋町)」「本踊り(丸山町)」「阿蘭陀万歳(おらんだまんざい・栄町)」「御朱印船(本石灰町・もとしっくいまち)」「鯨の潮吹き(万屋町・よろずやまち)」「川船(船大工町)」の6個。サイコロも切り抜いて組み立てる。

 振り出しは6月1日の「小屋入り」。「打ち込み(6月1日)」から8月の「激励訪問」を経て、「事始神事(10月1日)」「氏子清祓い(10月2日)」「庭見世(10月3日)」「人数揃い(にいぞろい・10月4日)」と進む。その後、おくんち本番の「前日(まえび・10月7日)」「お下り」「中日(なかび・10月8日)」「後日(あとび・10月9日)」を経て、御神体が諏訪神社に帰る「お上り」を通過。ゴールは「また来年」と笑顔で見送るイラストで締めくくる。

 null代表の「にわ仮面」さんは、「おくんち好きの人には、たまらない付録に仕上がったと思う。単なるイベントで終わらせず、あくまでも本質である『神事』であることを思い出してほしいという『じげもん』としての思いを込めて付録を作った。1634(寛永11)年から伝わる伝統神事なので、さまざまな試練と試行錯誤があったが、親しんでもらえるように、あえて『すごろく』という形で表現した。家族や友達と楽しんでもらえれば」と話す。

 「石丸文行堂本店」「長崎県美術館ミュージアムショップ」ほか、nullのホームページで紹介する店舗で販売している。

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