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長崎在来種「ゆうこう」で「お肌さるく」-天然化粧水作り体験

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 香酸かんきつ類「ゆうこう」を使って天然化粧水を作る体験イベント「お肌さるく」が1月25日、東山手甲十三番館(長崎市東山手町)で行われる。NPO法人「長崎の風」と鹿尾ゆうこう生産振興会の共催。

東山手甲十三番館のスタッフの人たちなど(左端が黒田雄彦さん)

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 「ゆうこう」はミカン科ミカン属の常緑小高木。香酸かんきつ類で、ユズやダイダイなどと同じ仲間。全国でも長崎市の土井の首地区と外海地区の2カ所だけに、わずか100本ほどが自生している珍しい果実。ユズとザボンの自然交配で偶発的にできたものと農研機構果樹研究所が推測しているが明らかではない。自生する樹木には樹齢100年を超えるものが複数存在することから、幕末から明治初期には存在していたと考えられる。

 酢の物や調味料、マーマレード、飲料などにとどまらず、化粧水として使ったりユズのように風呂に入れたりして幅広く愛用されている「ゆうこう」。毎年9月から翌年3月にかけて収穫されるため、他の果実に比べ長い。土井の首地区の自治会長だった小中龍徳さんが「ゆうこう」の保存、振興を図る目的で地元の仲間と「鹿尾ゆうこう生産振興会」を2005年に発足。後に自治会長を引き継いだ荒木満蔵さんが土地を提供し、「愛のゆうこう園」を同年に開設した。

 東山手甲十三番館は明治中期にフランス領事館として建てられた洋館。観光地・オランダ坂を電車通り側から上るとすぐに見えてくる。現在は長崎市が購入し、NPO法人「長崎の風」が市の委託を受けて喫茶店を併設するイベント会場として運営している。

 イベントを企画した同NPO代表の黒田雄彦さんは東京都出身。当時、勤めていた企業の転勤に伴い約40年前に長崎に移住。以来ずっと長崎で暮らしている。「長崎には地元の人も気付かない魅力があふれており、『ゆうこう』もその一つ。『さるく』は面白いイベントだが、見て歩いてガイドの話を聞くだけで一方通行に終わる場合が多い。今回は移動せず、体験を通じてみんなで互いに楽しく語り合う。初歩的な質問も大歓迎。普通、皮を化粧水にすると思われるが、実は種を使う。土地に伝わる隠れキリシタンの歴史など、聞けば誰もが引き込まれる面白い話を話したくてうずうずしている地元の人たちに講師になってもらう。お茶も用意しているので、ぜひ遊びに来ていただければ」と参加を呼び掛ける。

 開催時間は11時~12時30分(ティータイム付き)。参加料は500円。定員15人。500ミリリットルの空のペットボトルと新聞紙持参のこと。2月22日にも同一内容で行う予定。問い合わせは長崎国際観光コンベンション協会(TEL 095-811-0369)まで。

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