長崎歴史文化博物館(長崎市立山1)で8月8日 「子ども漫画教室」が開催された。
同館で現在開催中の「少年マガジン、少年サンデーDNA~週刊少年漫画誌の50年」展の一環で開催された同教室。同展は1959(昭和34)年に同時創刊された「週刊少年サンデー」「週刊少年マガジン」の50年の歴史をひもとくもの。代表作100作品の原画や時代年表のほか、時代背景をほうふつとさせる貴重な関連資料を展示している。
漫画教室には、メンバーは県立長崎高等技術専門校の商業デザイン科の卒業生の十数名で構成するるグラフィックデザイナーグループ「Brew(ブリュー)」も参加。同校で教べんを執るグラフィックデザイナーの広瀬一男さんも応援に駆け付けた。
当日は小中学生14人が参加。参加者全員で開催中の漫画展を見学した後、教室が開かれた。テーマは「もし坂本龍馬が2010年に生きていたら?」。子どもたちの自由な発想でテーマに沿った1枚の漫画を仕上げてもらうのが狙い。
最初は緊張してどこから手をつけて良いか分からず、なかなか描き始められなかった子どもたち。しかし、ブリューのメンバーが子どもたちに話しかけて描き方のヒントなどを与えると、白い画用紙に思い思いの絵を描き始めた。
国会議員になった龍馬、現代に登場して福山龍馬と鉢合わせする龍馬、自分の子どもと海を眺める龍馬、国際会議で演説する龍馬、映画俳優になってロケをしている龍馬など、子どもたちならではの自由な発想が画用紙いっぱいに描かれた。
長崎市内の小学校に通う4年生の女児は「今まで子どもと大人の描き方の違いを知らなかった。頭の大きさなど描き方のコツを教えてもらったので、描くのがすごく楽しくなった」と話していた。
ッブリューのメンバーの一人、本田さんは「以前開いたイベントでは小さな子どもが中心で十分に指導ができなかったが、今回は技術的な面を中心に効果的に指導ができた。子どもたちも自分たちも楽しんで描くことができた」と振り返る。
同じく指導した広瀬さんは「子どもたちの作品の中には大人でもドキっとするような切り口があり、子どもも世の中をよく見ているんだなと感じた。一過性で終わることなく、今後も子どもに夢を与えるために、いろいろな企画を提案していこうと考えている」と話す。
同展開催は9月6日まで。