長崎・眼鏡橋近くのギャラリー喫茶「インディーズ・アート・クラブ・アンド・ギャラリー」(長崎市東古川町、TEL 095-823-5217)が2月から募集していた「トイレに飾る絵」の審査が終了し、同店ギャラリーで応募作品の展覧会を行っている。
年間30件ほどの企画展を開く同店。築130年ほどの町家を改築してオープンしたが、トイレは改修工事で水洗化されたもので畳半分のスペースしかない。店主でアートディレクターの内濵栄基さんは「この狭いトイレを快適空間に変える作品」というテーマで作品を募集することを思いついた。「あくまでトイレ。アート作品の募集に求められる『良い作品』『芸術作品』は求めていない。トイレという密室で壊されるかもしれないし、汚されるかもしれない。そんな覚悟を持った作品を見たい」と話す。同ギャラリーでコンクール形式の展覧会を行うのは初めて。
4月12日、ギャラリー内に応募作品が並べられ、同店が公募などから選出した応募者としがらみのない5人の審査員が、それぞれ自分独自の基準で一つ一つの作品を採点した。作品には作品名だけが掲載され作者の名前は書かれていない。審査員とは別にたまたま訪れた来訪者3人にも審査員より少ない持ち点で採点を依頼。審査結果は同店のフェイスブックページなどで今週中に発表されるという。
食事に訪れて作品を見た女性は「表現が多種多様で面白い。個人的には『Ready?』と書かれた文字で読ませる作品に笑った。どれも力作ぞろいで楽しい」と感想を話した。
営業時間は12時~22時。金曜定休。展覧会は22日まで。