長崎平和祈念像前で子どもの笑顔傘開く-原爆の日前にパフォーマンス

長崎平和祈念像前で一斉に開かれた子どもの笑顔の傘

長崎平和祈念像前で一斉に開かれた子どもの笑顔の傘

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アートディレクター水谷孝次さんが主宰する「Merry Umbrella Project」が8月7日、長崎平和祈念公園の平和祈念像の前で、世界の子どもの笑顔をプリントした傘を一斉に開くパフォーマンスを披露した。

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  同プロジェクトは1999年から水谷さんが世界各地で行っているイベント。もともと商業デザインの仕事で多忙だった水谷さんは、利益偏重の自分の生き方に疑問を持ち始めた。そうした中、地震などの被災地でも子どもたちは笑顔を見せてくれることに感動し、この笑顔を世界中に知ってもらうことで「うれしい(Merry)」を広げていきたいと思ったという。

  水谷さんは「3歳のころ、戦争で負傷した父親の看病をした経験から、戦争は絶対に嫌だという気持ちが根付いた。メリーは一人ひとりの感じ方で違う『うれしい』でありハッピーとは少し異なる。その『うれしい』が世の中を巡り巡って一周してくると、『メリーゴーラウンド』になる」という。

傘にプリントされた子どもたちは、中国・四川大地震、インド・スマトラ島沖地震、阪神・淡路大震災などで被災した子ども。平和祈念像の前で一斉に傘が開くと、参加者や観光客から拍手が沸いた。参加者はボランティアスタッフの友人知人をはじめ、クチコミで集まった人たちが中心。

 「被災地の大人はなかなか笑顔になることはできない。でも、どんな被災地でも子どもは自然に笑顔を見せてくれる。誰でも気持ちが救われると思う」と水谷さん。参加者の女性の一人は「長崎でこんな世界的なイベントに参加できてうれしい。子どもたちの笑顔がすてきで、参加した自分こそ癒やされたと話していた。

広島(8月1日)に次いで、9日の長崎原爆の日を前に行われた同パフォーマンス。今月14日には沖縄・那覇で開催を予定する。

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