十八銀行(長崎市銅座町)本店ロビーで11月17日、「長崎がんばらんば国体・長崎がんばらんば大会」写真展が始まった。
「がんばらんば」とは長崎地方の方言で「がんばろう」「がんばらなきゃ」という意味。大会ホームページによると、国民体育大会は都道府県持ち回りで毎年開催される都道府県対抗の国内最大級スポーツイベントで、1961(昭和36)年からは「スポーツ振興法」に定める重要行事の一つ。「日本体育協会」「文部科学省」「開催地都道府県」の三者共催で行われている。長崎県で国体が行われるのは1969(昭和44)年の第24回大会以来、45年ぶり。第69回大会に当たる今年は、10月12日から22日まで長崎県内各地を会場に、正式競技と公開競技を合わせた39競技で熱戦が繰り広げられた。
「長崎がんばらんば大会」(11月1日~3日)の正式名称は「第14回全国障がい者スポーツ大会」。2000(平成12)年まで別々に開催されていた「全国身体障がい者スポーツ大会」「全国知的障がい者スポーツ大会」を統合し、翌年から「全国障がい者スポーツ大会」として開催。以降はオリンピック終了後にパラリンピックが開かれるように、国体終了後に開催されている。第1回は宮城県で行われた。
同行は2012年3月にオフィシャルスポンサーへの就任と、国体のマスコットキャラクター名に由来する「がんばくん募金」への協力を表明。募金グッズのピンバッジ(1個300円)を自身で購入するようパートを含む全従業員に義務付け、2700個を購入した。また開催500日前に当たる昨年5月、「延べ1000人の運営ボランティア参加」を民間企業として初めて表明。関連企業を含む全社員とパート従業員に参加を呼び掛けたところ、延べ1505人が参加した。ボランティア業務の内容は「来場者受け付け」「会場案内」「資料配布」「会場清掃」「ゴミ箱管理」「花の管理」「観客誘導」「座席案内」「駐車場案内」「弁当配布」「ドリンクサービス」など多岐にわたり、開会式・閉会式を主に本店関係者が、競技会場を各地区営業店がそれぞれ受け持った。
ボランティアに参加する行員のために県の国体推進室スタッフを招いて講習会を開催し、開催直前には「おもてなし活動」の一環として清掃活動などの直前行事にも参加。メーン会場となる県立総合運動公園陸上競技場(諫早市)では大会期間中に「十八銀行ブース」を出店。行員が紙幣を数える訓練に使う「模擬紙幣1億円分」を収納したトランクの重さを体験するコーナーに人気が集中。模擬紙幣を手にとって喜ぶ子どもや、1億円の重みを感じて「これが本物ならなあ」と仲間と楽しむ人たちの姿が続いた。そのほか、同行のキャラクター「ラスカル」のグッズなどが当たる無料福引抽選会、遊べるテレビ、地域振興部の活動や女子陸上部のパネル展示などブース内に4つのコーナーを設けた。
写真展は本店ロビーのソファ最後列に5枚の展示パネルを陳列。県から提供を受けた写真114枚と長崎市から提供された写真34枚、新聞社から提供を受けた4枚、同行の行員らが撮影したおよそ1500枚の写真からピックアップした写真などを展示している。
同行地域振興部の小野仁さんは、「11月3日に大会が終わって2週間。写真の枚数は限られるが、現地で観戦できなかった人たちにも長崎チームの活躍を見ていただきたくて企画した。たくさんの人たちの協力で実現できた」と話す。一般からボランティア参加した高齢者の中には45年前の大会を鮮明に覚えている人もおり、「45年ぶりに血が騒いだ。何か役に立ちたくて応募した」という人が少なくなかったという。小野さんは「自分たちの方がかえって年配の人たちから元気をもらった」と振り返る。
今大会では長崎県内の小学生、中学生を中心に「長崎以外の地域応援団」をそれぞれ結成。都道府県対抗の大会であれば当然のことながら開催地の応援団が最大規模になるが、開会式ではそれぞれの「担当応援団」が並んで横断幕を掲げた。子どもたちはにわか雨にぬれながら「新潟がんばれ!」「鳥取ファイト!」などの声援を送ったほか、実際の試合では「長崎対他県」でも担当する子どもたちは「自分の担当チーム」を応援した。仮に長崎陣営が破れても担当するチームとともに勝利を喜び、試合を心から楽しんだという。
小野さんの上司で地域振興部業務役の山口和樹さんは、「銀行なのでローン担当窓口など平日が休みの部署を除き、ボランティア活動は主に土日に行った。長崎県内の全自治体に支店を持つ企業として、多くの行員が一丸となって地域振興のお役に立てたことは本当にうれしい」と話した。
写真展は12月12日まで。