長崎県立長崎図書館(長崎市立山1)で現在、ロビー企画展「ペコロスの世界」が開催されている。
認知症の母親との生活や介護体験を題材にした漫画「ペコロスの母に会いに行く」で全国的な注目を集めた漫画家・岡野雄一さんの原画や掲載誌などを展示する同展。岡野さんが表紙などを描いた「長崎県民大学」の掲載誌や同名映画が製作されるきっかけとなった自費出版本「ペコロスの母に会いに行く」(2012年1月発行。発行数は1500部)、同じく自費出版された「ペコロスの玉手箱」(2009年12月発行)、さらに岡野さんが編集長を務め、第100号で休刊となった月刊タウン誌「ナイト長崎」(1997年5月号~2005年8月号)をはじめ、商業出版本に収録されている原画などを展示する。
初版の「ペコロスの母に会いに行く」自費出版本を映画プロデューサーが手にしたことがきっかけで映画化の話が先に舞い込み、その後、漫画本が21万部を超える増刷へとつながっていった。岡野さんや周りの人たちは当初、「映画の話は冗談かもしれない」と懐疑的な時期もあったという。
同館の担当者は「岡野さんから預かっている作品が多いため、何度か展示物を入れ替える予定。ささやかな原画展だが誰でもほっこりしてもらえると思う。ちょうどランタンフェスティバル期間中なので、隣の歴史文化博物館に来た際や興味がある人はぜひ足を運んでほしい」と話す。
開館時間は9時30分~20時(土日祝日は17時まで)。月曜および月末日定休。入場無料。4月5日まで。