一般社団法人大村湾ワンダーベイは、2025年7月26日(土)・27日(日)の2日間、様々な海の遊びを子どもたちに伝承し、楽しい体験を通して水辺でのリスクを知ること、また自分の命は自分で守る自助意識を養うことを目的として、「海遊び伝習塾」を開催いたしました。大村湾ワンダーベイプロジェクトは、地元大村湾を身近に感じ、海の環境について考えるきっかけを創出していきます。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

・開催概要 :海遊び伝習塾
・日程 :2025年7月26日(土)・27日(日)
・開催場所 :馬場先ボートパーク(長崎県大村市杭出津1丁目)
・参加人数 :164人
・主催 :一般社団法人 大村湾ワンダーベイ
・共催 :日本財団 海と日本プロジェクト
・運営 :NPO法人 馬場先ボートパーク自主管理会
・協力団体 :佐世保海上保安部、長崎県立西陵高等学校カヌー部、長崎県水難救済会
【体験内容】
・海上保安庁職員による安全教室(佐世保海上保安部)
・クルーザー、漁船タイプボートでの大村湾クルージング
・ヨットの体験搭乗
・水上バイク体験搭乗
・シーカヤック教室(長崎県立西陵高等学校 カヌー部)
・SUP教室
・ウォーターホイールフロート体験
地元の海が大好きな大人たちが、子どもたちに「海の楽しさと海の怖さ」を伝えたい、との思いで続け、今年で16年目の開催となる「海遊び伝習塾」。2日間で164人もの子ども達が参加しました。
開会の挨拶のあと、佐世保海上保安部による安全教室を開催しました。まずは、海での事故原因で多い「離岸流」について、「一度巻き込まれるとあっという間に沖まで流されてしまう。その際に大切なのは『焦らないこと』です。海岸に戻ろうとして無理に泳ぐのではなく、流れが途切れる方向(海岸と平行)に泳ぐか、救助を待ちましょう。」と説明しました。また、「海で安全に遊ぶために、これからお話しすることを守ってください。」と【海や川で遊ぶ時の3つのお約束】について説明しました。
1.天気予報を見て行くこと!
急な天候の変化による高波や強風は、思わぬ事故につながることがあります。事前に天気や風の様子をしっかりと把握し、遊泳を控える判断も重要であると伝えました。
2.大人と一緒に遊びにいくこと!
危険な生き物との遭遇や波の変化など、子どもだけでは気づきにくいリスクに対応するためには、大人と一緒に行動することが不可欠です。川や磯場など、環境変化の大きい場所では特に注意が必要と呼びかけました。
3.ライフジャケットを着用すること!
浮力が不十分な装備やサイズが合わないライフジャケットは、かえって危険な状況を招く可能性があるため、自分に合ったサイズのものを正しく着用するようにと伝えました。
最後に「溺れている人を見つけた場合は、必ず大人の人に伝えましょう。もし、周りに浮き輪やペットボトル、クーラーボックスなどの浮くものがあれば、溺れている人に投げてあげて、浮力を確保できるようにしてください。」と伝えました。
子ども達は安全講習を通して、海の危険を「自分ごと」として捉え、事前にそなえることが大切だと学んでくれたようでした。

海の安全についてしっかり勉強したら、待ちに待った体験スタートです。体験してみたいアクティビティに各自並んで、順番に体験しました。
■大村湾クルージング
大村湾に浮かぶ「臼島」や「長崎空港」を一周し、普段は見られない大村湾の景色を楽しみました。長崎空港一周コースでは、運が良ければ、飛び立つ飛行機を真下から見ることができ、子ども達はとても興奮した様子でした。
■水上バイク体験搭乗
ハイスピードで走る水上バイクは迫力満点!スピードを楽しむ歓声が大村湾に響き渡りました。常に行列が絶えず、子どもにも大人にも大人気でした。
■ヨット体験搭乗
エンジンではなく風の力で進むヨット。風を受けて海を進んでいく初めての感覚に、子ども達はわくわくした様子でした。風や波、潮流など自然の状況によって進み方が変わり、初めて見る、初めて知ることだらけの貴重な時間でした。
■シーカヤック・SUP教室
超閉鎖性海域の大村湾は波が穏やかでシーカヤックやSUPに適しています。初めて体験する参加者もすぐに慣れて、大村湾を気持ちよさそうに楽しんでいました。シーカヤックでは仲間と協力してパドルを漕ぐことで、自然とコミュニケーションが生まれていました。
■ウォーターホイールフロート体験
子どもに大人気!友達とキャーキャー言いながら転がって笑って、水への恐怖心がいつの間にか無くなっていました。
子ども達からは「楽しかった!」「またやりたい!」「風で進むのが不思議だった!」「海って大きいけれど、怖くなかった!」「ライフジャケットを着るのが新鮮で楽しかった!」などの声が聞かれ、すべてのアクティビティを通して、海の楽しさと水辺でのルールを学んだようでした。
<団体概要>
団体名称 :一般社団法人大村湾ワンダーベイ
URL :
https://wonderbayomurabay.uminohi.jp/
活動内容 :大村湾独自の特徴を活かしたイベントの開催
県内自治体・企業・団体への「大村湾ワンダーベイプロジェクト」への参加要請
日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
「大村湾ワンダーベイプロジェクト」
超閉鎖性海域であるが故に、周辺地域の生活環境が影響しやすい大村湾は、地域住民・企業・自治体がワンチームとなって取り組み、大村湾を大切に守る気持ちを育む必要があります。そこで、2023年度新たに立ち上がったのが「大村湾ワンダーベイプロジェクト」です。日本財団 海と日本プロジェクトの活動の一環として、豊かで美しい大村湾を守るために推進するプロジェクトです。