株式会社東陽テクニカ(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員:高野 俊也(こうの としや)、以下東陽テクニカ)は、新上五島町、上五島町漁業協同組合、有川町漁業協同組合、国立大学法人長崎大学、株式会社E-SYSTEMとの共同で、「長崎県新上五島町(上五島地区・有川地区)における藻場再生・保全活動」において、2025年に引き続き2年連続でJブルークレジット(R)の認証を取得しました。

植生探査ソナーによる計測

調査時の海藻の様子
新上五島町では、磯焼け※1による藻場の減少で漁業資源が衰退していることを受け、2024年に「新上五島地区藻場再生・保全活動組織」が設立されました。本組織は、有川町漁業協同組合、上五島町漁業協同組合、新上五島町役場水産課、長崎大学水産学部海洋未来イノベーション機構、E-SYSTEM、有川地区漁業集落、上五島地区漁業集落、東陽テクニカで構成され、産官学が一体となって持続的な藻場再生・保全の活動に取り組んでいます。
2025年、本組織による上五島地区大串崎における藻場再生・保全の活動が、CO2を吸収する藻場の面積拡大に寄与したことが認められ、初めてJブルークレジット(R)の認証を取得。引き続き活動を進め、小河原地区、横浦地区へと活動エリアと取り組み領域を拡大し、このたび2年連続での認証取得に至りました。認定されたCO2吸収量は、昨年が7.5t-CO2でしたが、今回はその2倍以上におよぶ20.8t-CO2となりました。
Jブルークレジット(R)は、国土交通省認可のジャパンブルーエコノミー技術研究組合(以下 JBE)が管理・運用しているあらたなカーボン・クレジット※2の一つで、ブルーカーボン(海洋生態系で吸収される炭素)を定量化したものです。独立した第三者委員会による審査・意見を経て、JBEが認証・発行・管理する独自のクレジットで、既に行われたプロジェクトの実施による過去の実績に基づくクレジットであることから、その品質・確実性は高いものとされています。
※1:海藻の群落(藻場)が経年変化の範囲を超えて減少または消失していく現象。海水温の上昇やウニの食害などが原因とされている。
※2:CO2削減量をクレジットとして取り引きできる制度。

対象海域では2000年頃より、地域の方々が中心となって、食害生物であるウニ類の駆除活動を行ってきたことで、近年は小型褐藻類の繁茂が確認されています。新上五島地区藻場再生・保全活動組織の組成以降、東陽テクニカは、E-SYSTEMと連携し、新上五島町に面する対象海域における藻場の再生状況を定期的にモニタリングすることで、藻場再生活動を支援しています。2025年3月の認証対象期間では、魚類も含む海洋調査に用いられるポータブル・デジタル計量科学魚群探知機「DT-X Extreme Echosounder」を使用しましたが、今回の認証対象期間では、より作業負担を抑えられるポータブル底質判別・植生探査ソナー「MX」を用いて藻場の計測を実施しました。
また、長崎大学水産学部海洋未来イノベーション機構では、放置された海底ごみと、藻場との関係性について研究しています。今回のJブルークレジット(R)の認定にかかる対象期間では、横浦地区において長崎大学の学生が毎月定期的に海洋ごみの回収作業を行っており、本活動を通じて研究成果の発表にも貢献しております。
(ご参考)長崎大学プレスリリース「放置された海底ごみは藻場に深刻なダメージを与える」 (2026年1月14日)
https://www.nagasaki-u.ac.jp/ja/guidance/kouhou/press/pdf/1302file1_20260114103525.pdf
東陽テクニカは、今後も積極的に環境保全活動へ計測ソリューションを提供するとともに、サステナビリティを重視した企業経営を通じて、社会課題の解決と持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
「MX」は米国BioSonics社製の水生植物の生息状況や水底地形を可視化するためのソナーシステムです。専用の画像取得ソフトウェアにより、水生植生の状況、水中・水底の地形といったデータを同時に取得します。取得したデータは、解析用ソフトウェアで即座に処理され、色分けされたレイヤー付きの地図として表示されます。
製品ページ:
https://www.toyo.co.jp/kaiyo/products/detail/BIS_mx


ポータブル底質判別・植生探査ソナー「MX」の実機
プロジェクト名称:長崎県新上五島町(上五島地区・有川地区)における藻場再生・保全活動
代表申請者:新上五島町(所在地:長崎県南松浦郡、町長:石田 信明)
共同申請者:上五島町漁業協同組合(所在地:長崎県南松浦郡、代表理事組合長:畑村 信昭)、
有川町漁業協同組合(所在地:長崎県南松浦郡、代表理事組合長:浜崎 永吉)、
国立大学法人長崎大学(所在地:長崎県長崎市、学長:永安 武)、
株式会社E-SYSTEM(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長:藤本 尚伸)、
株式会社東陽テクニカ
認証対象期間:2024年7月1日から2025年7月7日まで
認証対象吸収量:20.8[t-CO2]
認証結果Webページ:
https://www.blueeconomy.jp/archives/2025-3-jbc-register/#41
<株式会社東陽テクニカについて>
東陽テクニカは、最先端の“はかる”技術のリーディングカンパニーとして、技術革新を推進しています。その事業分野は、脱炭素/エネルギー、先進モビリティ、情報通信、EMC、ソフトウェア開発、防衛、情報セキュリティ、ライフサイエンス、量子ソリューションなど多岐にわたり、クリーンエネルギーや自動運転の開発などトレンド分野への最新計測ソリューションの提供や、独自の計測技術を生かした自社製品開発にも注力しています。新規事業投資や M&A による成長戦略のもと国内外事業を拡大し、安全で環境にやさしい社会づくりと産業界の発展に貢献してまいります。
株式会社東陽テクニカ Webサイト:
https://www.toyo.co.jp/