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長崎県美術館で20周年記念コレクション展 限定メニュー提供も

展覧会の様子

展覧会の様子

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 「開館20周年記念 コレクションの在りかー現在地をみつめて」が4月12日、長崎県美術館(長崎市出島町)で始まった。

1日15食限定の「フルーツ・カタラーナ」

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 今月23日で20周年を迎える同館は、老朽化で閉館した長崎県立美術博物館の機能と約5000点のコレクションを引き継ぐかたちで2005(平成17)年に開館。「呼吸する美術館」をコンセプトに「長崎ゆかりの美術」「須磨コレクションを起点とするスペイン美術」の2つを収集方針に掲げ、現在約9000点を所蔵。自主企画展のほか、多彩なジャンルの企画展を開いてきた。

 11日に行われた20周年記念式典であいさつした大石賢吾知事は「今年はピース文化祭を控え、被爆80周年も迎える。これからも文化芸術の拠点として長崎の魅力を発信する場にしていきたい」とあいさつ。長崎在住のバイオリニスト・石川綾子さんが演奏を披露し、華を添えた。

 展覧会では「スペイン芸術」「長崎ゆかりの美術」「コレクションの在りかー現在から未来へ」の3部構成で122点を展示。「スペイン芸術」では第二次世界大戦時に特命全権公使としてスペインに派遣された須磨彌吉郎が現地で収集した「須磨コレクション」を中心にピカソやミロ、ダリといった20世紀美術に加え、15世紀の宗教絵画も並ぶ。「長崎ゆかりの美術」では明治時代以降の長崎出身者の作品や長崎を主題とする作品を展示する。「コレクションの在りかー現在から未来へ」のコーナーではコロナ禍で企画展が中止となり、2023年の版画展後に亡くなったマヌエル・フランケロの細密絵画なども並ぶ。

 11日に行われた内覧会では学芸員がジャンルごとに作品を解説。「江戸時代の長崎は要塞(ようさい)都市でもあり、長崎の風景を絵画にするためには許可が必要だったことから、風景が窓に映り込む作品の一部として描かれるなど時代によって違いがある」など作品が描かれた時代によって変わるポイントを説明すると、参加者からは驚きの声が上がった。

 同館では来春にかけて20周年を記念したさまざまな企画展などを予定。ミュージアムショップではオリジナルトートバッグ(1,650円)の限定色やコレクションからセレクトした作品をピックアップした「長崎県美術館コレクション選」(3,000円)など20周年を記念したアイテムを発売した。ミュージアムカフェでは新メニューとして長崎県産のフルーツを使ったスペインの伝統菓子「フルーツ・カタラーナ」(900円、ドリンクセット1,200円)を1日15食限定で提供する。

 開館時間は10時~20時。観覧料は、大人=420円、大学生・70歳以上=310円、小中高校生=210円。開館20周年を記念して4月23日まで入場無料。6月29日まで(4月14日、5月12日・26日、6月9日・23日は休館)。

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