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長崎大の地域猫サークル、愛護団体の協力でTNR活動 全学拡大へ

雄猫の捕獲に成功した「ねこぺこ」のメンバーと山野さんら

雄猫の捕獲に成功した「ねこぺこ」のメンバーと山野さんら

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 長崎大学(長崎市文教町)地域猫サークル「ねこぺこ」が現在、同大キャンパス内の野良猫にTNR活動を行っている。

片渕キャンパスには10匹ほどの地域猫が暮らす

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 2023年6月設立の同サークルには、さまざまな学部から留学生も含め現在55人ほどが所属。大学の許可を得て、部費や寄付などから費用を捻出し、野良猫を捕獲して不妊去勢後に元の場所に戻し、地域猫として管理する「TNRM」活動を行ってきた。

 本年度からは保護猫シェルターや野良猫専門の不妊去勢クリニックを運営する一般社団法人「長崎さくらねこの会」(香焼町)の協力も得て、文教キャンパスと片渕キャンパスで合わせて50匹ほどの地域猫の世話や清掃などを行っている。それぞれのキャンパスで数匹ずつ不妊去勢が行われていない野良猫がいることから、夏の発情期を前に両キャンパスでの不妊化完了を目指している。

 片渕キャンパスで4月23日、不妊去勢されていない2匹の野良猫の捕獲を行おうとした際には同団体のスタッフや理事の山野順子さんも訪れて見守った。警戒心の強い2匹は捕獲器に近づこうとさえしなかったことから山野さんが捕獲のコツを教えながら、猫が逃げ込んだ側溝の近くに捕獲器を設置。雄1匹を捕獲し、去勢手術を行うことに成功した。人慣れしすぎた地域猫は悪意のある虐待者に捕まったりする危険性もあることから、山野さんは「地域猫と飼い猫は同じように扱ってはいけない。猫をかわいがってくれる人ばかりではないので、ある程度は距離感を持って接することも猫を守るために大切」などと地域猫活動における注意点についても指導した。人と猫が共生していくためには若い力が不可欠」と話す。

 同サークルは今後、医学部などがある坂本キャンパスでの活動も行うなど、全学部に活動を広げることを目指すという。部長の今岡明日美さんは「猫を保護することではなく、野良猫を減らすことを目的に活動している。一匹でも多くの命を守っていきたい」と意気込む。

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