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長崎・戸石エリアで養殖イワガキの出荷最盛期 飲食店とのフェアも

購入を呼びかける(左から)松山さん、長野さん、峰さん

購入を呼びかける(左から)松山さん、長野さん、峰さん

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 長崎市たちばな漁業協同組合(長崎市戸石町)で現在、夏に旬を迎える養殖イワガキの出荷が最盛期を迎えている。

紫外線殺菌を終えたばかりのイワガキ

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 マガキの養殖が盛んな同漁協では2009(平成21)年、市水産センター(牧島町)が生産した種苗を使ったイワガキの試験養殖をスタート。イワガキの養殖を手がける生産者団体「AZUL+3(アズール・プラス・スリー)」は、マガキと並行してイワガキの養殖に取り組む福島政茂さん、峰巨如さん、長野純孝さんの3人が「長崎生まれ、長崎育ちのイワガキ」のPRを通じて認知向上や消費拡大を図ることを目指して昨年4月に結成した。

 峰さんはUターンして10年ほど前からカキ養殖に取り組んできた。同地区のカキ養殖の第一人者としてカキを養殖する福島さんの手がけるカキを見て「品質の良さを伝え、消費者の手に取ってもらうにはブランド化し、訴求していく必要があるのでは」と提案したことで、生産者団体の結成につながった。団体名の「AZUL」はポルトガル語で青色を意味し、「青い海と3人の漁師がコラボしておいしい水産物を届けたい」という思いを込めた。

 今年は6月に販売を始めたイワガキは2~3年かけて育ててきたもので、1個250グラム~700グラムほど。同漁協では1キロ1,296円で販売している。東長崎エリアの「和泉苑」(戸石町)や「海鮮料理わかすぎ」(戸石町)など東長崎エリアの飲食店5店でも7月から「戸石イワガキ料理フェア」で提供している。

 同漁協の松山和昭さんは「底引き網漁によるハモやワタリガニの漁獲量が減少し、毎年夏に恒例となっていたイベントの開催が難しくなっていた。イベントに参加していた和泉苑からイワガキを新たな夏の特産品としてPRしてはどうかと声がけがあり、飲食店とタッグを組んでフェアを行うことになった」と話す。

 「大きいものは飲食店などで、一般の人には一口で食べられる小ぶりのサイズが人気」と話す長野さん。「今年も実入りが良く、プリプリの食感と濃厚な味わいが楽しめるイワガキに仕上がっている。漁協では水揚げして紫外線殺菌を終えたばかりの一番新鮮なイワガキを手に入れることができる。家庭で調理が難しい人はフェア参加店でも味わうことができるので、ぜひ戸石を訪れてイワガキを食べてもらえれば」と呼びかける。

 漁協の営業時間は8時30分~17時30分(土曜は12時まで)。日曜・祝日定休。

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