「長崎・伊王島の特産品をつくろう会」(長崎市伊王島町、TEL 095-898-2301)は11月20日、長崎水辺の森公園周辺で開催された「ながさき実り・恵みの感謝祭」で、同会が開発した特産品「ふなわりめし」を披露した。
「ふなわりめし」とは、伊王島で獲れる「ふなわり貝」という巻き貝から取るだしで作った、磯の香りがする炊き込みご飯。具には「ふなわり貝」の身も入っている。
この巻き貝は幼児の拳大くらいの円すい形をしており、潮の満ち引きが激しいときにとがった貝の先端が船底を傷つけることから「ふなわり」と名付けられたという説がある。県外から訪れた人はサザエと間違って驚くという。
同会代表の岩坂親続さんは、今年3月27日に長崎市香焼と伊王島を結ぶ伊王島大橋の開通に合わせて「ふなわりめし」を完成。その後、協力者を募って「長崎・伊王島の特産品をつくろう会」を発足し「ふなわりめし」を筆頭に伊王島の新しい名物の開発などの活動に取り組んでいる。
岩坂さんは伊王島の自然環境が気に入り、2年前に長崎市内から家族と共に転居。島に遊びに来た友達に何かお土産を持たせたいと思ったが、これといった名物が見当たらず、島の良さを伝える何かを作りたいと日頃から考えていたという。「祭りごとがあるときに、地元の人達がふなわり貝を塩ゆでして食べているのを見て驚き、これを使って何かできるかもと思い付いた。もっと『ふなわりめし』を広めて伊王島名物として定着させたい」と力を込める。
価格は、ふなわりめし弁当=750円、ふなわりめしおにぎり=180円。他にも「俊寛さんの里芋つぶし」(480円)や、伊王島の近くにある軍艦島をイメージした「イタリアンすし軍艦島」(価格未定)などの商品化も進めている。伊王島ふれあい広場、やすらぎ伊王島売店、創作料理 丁子屋ふなわり庵(予約制、TEL 095-898-2551)で販売している。