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活版を使ったクリスマスカードづくり-「ナガサキリンネ」プレイベントで

クリスマスカードに使う活字を組み上げる親子連れ

クリスマスカードに使う活字を組み上げる親子連れ

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 長崎県美術館(長崎市出島町)で12月11日、活版を使ったクリスマスカードづくりのワークショップが開かれ、多くの親子連れでにぎわった。主催はナガサキリンネ。

整然と並べられた活字の数々

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 長崎から始まった郷土の文化を伝えることを目的に開催された「長崎活版巡礼展」の一環で、同館内に架空の活版所「出島活版所」が設置された。かつて使われていた活版印刷機や道具がずらりと並び、自分の名前の活字を夢中になって探す子どもたちと一緒に楽しむ親たちの姿が見られた。

 会場には、日本の印刷文化の基礎を築き印刷の父と呼ばれる長崎の本木昌造や日本に活版印刷を持ち込んだ天正遣欧少年使節団の資料、海外から届いた活版印刷アーティストの作品も展示する。

 同団体は、長崎県内の「つくり手(職人)・つなぎ手(販売店)・つかい手(購買者)」が出会う新しい場を作るとともに、長崎の人が大切にしてきた伝統や文化・風習に触れる機会を作り伝えていくことを目的に11月25日に発足。 長崎県内の職人、店舗経営者、建築家、デザイナーなど15人の実行委員で構成する。「ナガサキリンネ」の「リンネ」とは仏教用語の「輪廻(りんね)転生」から設定したキーワードで、つながりの大事さや代々伝える大切さの意味を込めているという。

 長崎県美術館と出島和蘭商館跡で来年3月24日・25日、木工・陶磁器・生活用具・食材・加工品の販売、飲食業や住環境に携わる人の紹介、長崎出身者や長崎にゆかりがある作り手の紹介などのイベント「めぐりつながる、わたしのくらし。ナガサキリンネ」の開催を予定する。今回は、そのプレイベントとして開催した。イベント開催までに、長崎の老舗店で使われている包装紙を使ったカレンダーの開発や作家を紹介する冊子の刊行なども予定する。

 ディレクターの松井知子さんは「長崎活版巡礼展やワークショップにたくさんの人が足を運んでくれ、地元の期待を感じた。もっと地元とつながりたいという長崎県美術館からも全面的に協力を頂いた。私たちが住むまちの良さと歴史を五感で学び、地元を誇りに思い、いとおしくなる場づくりを進めていきたい」と力を込める。

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