長崎「月の美術館」(長崎市東山手町、TEL 095-895-7280)館長のヤマサキユズルさんが4月26日から、東山手甲十三番館(東山手町)で「ヤマサキユズル&チヅル夫婦展」を開く。
想像の月を描くヤマサキユズルさんと妻チヅルさんが描く鳥や花などの作品約20点の展示を予定する。
会場となる東山手甲十三番館は、オランダ坂横にある歴史的建造物。1891(明治24)年に外国人向け賃貸住宅として建てられ、英国人、米国人などが居住。後にフランス領事館の役割を果たすなど、長崎の異国情緒を伝える洋館のシンボルとなっており有形文化財として国に登録されている。同施設は、2011年から長崎市とNPO法人「長崎の風」が協働運用し、長崎の洋館群に光を当てた観光施策に結びつける社会実験に取り組んでいる。
月の美術館はヤマサキさんが創作するアクリル水彩で描いた月の絵画作品をメーンに常設展示する個人美術館。県外から訪れる見学者も多いという。昨年10月に片淵町から東山手町に移転した。
東山手甲十三番館の黒田館長から「月の美術館と共に東山手から長崎を盛り上げていこう」と展示会開催の提案を受け、今回の夫婦展が実現した。「個展を開くより夫婦展の方が話題になる」と考えた。
昨年3月にヤマサキさんが開く絵画教室でチヅルさんと出会い、9月にスピード結婚した2人。以前から絵が好きで描いていたチヅルさんの腕が上達し、発表の機会をうかがっているときだったという。
展示会のテーマは「夢心地」。「私は月を描くが、妻は鳥や花を中心に描く。2人ともアクリル水彩による空想の世界を表現する。花鳥風月の風が吹く世界から自然の織り成すリズムを感じ、しばし現実を忘れて夢の世界に浸っていただければ」とヤマサキさん。
開館時間は平日=11時30分~16時、土曜・日曜・祝日=11時~17時。入館無料。全作品、展示即売する。5月13日まで。