お茶の秋月園浜町店(長崎市浜町)のティールームで3月23日、哲学の専門家を招いて自由と運命について参加者とお茶を飲みながら自由討論する「哲学カフェ」が開かれる。
同イベントを企画した長崎外国語大学・特任講師の成瀬尚志さんは1974(昭和49)年生まれ。英米系の分析哲学や認識論、リスク論が専門分野で、「言葉」と「世界」がどのような関係にあるかについて研究を重ねてきた。「哲学の面白いところは、哲学的な議論を通じて今まさに見ている世界が今までとは全く違う見え方をするようになるところ。そんな非日常の刺激的な議論を一般の人たちとざっくばらんにやってみたい」と企画した動機を話す。成瀬さんは進行役を務め、哲学の専門家を参加者の討論相手としてゲストに招く。
ゲストは大阪大学大学院・人間科学研究科特任助教で哲学者の小山虎さん。1973年生まれの小山さんの専門は現代の形而上学(けいじじょうがく)。訳書に「形而上学レッスン」「四次元主義の哲学」(ともに春秋社刊)などがある。形而上学とは世界の根本的な成り立ちの理由や、物や人間が存在する理由・意味などのように実際には見たり確かめたりすることができないことを考える学問。古代の哲学者・アリストテレス(紀元前322年没)によって「第一哲学」と名付けられたものが起源と言われている。
成瀬さんは「あなたは哲学カフェの帰りにどんなお茶を買うか?それを自分の意志で決められるか?実は脳が勝手に決めているという科学的データもある。帰りには本当にお茶を持ち帰ることができるので、構えず気軽にぜひ哲学者と頭の体操をしてほしい」と参加を呼び掛ける。
開場17時、開催時間17時30分~19時30分。参加費は1,200円(ワンドリンク+お茶のお土産付き)。定員24人(先着順)。専用のホームページから参加を申し込む。