長崎市内で5月6日、太陽の周りに丸い虹のような光の輪が発生する光学現象「暈(かさ)」が見られた。
暈とは太陽や月を薄い雲が覆った際に、周囲に虹のような光の輪が現れる大気光学現象のこと。太陽に現れたものを日暈(ひがさ、にちうん)、月の場合は月暈(つきがさ、げつうん)と呼ぶ場合もある。雲を作っている氷の結晶がプリズムとして働き、太陽や月からの光が屈折することで発生する。屈折率が光の波長によって異なるため、通常は虹のように色が分かれて内側が赤色、外側が紫色に見える。しかし散乱した光が混じり合い、全体が白く見えることが多いという。
5月6日11時ごろ、長崎市住吉町で「暈」の発生を確認。当時、太陽は薄い雲に全体を覆われていた。散歩中に暈に気づいた60代の男性は、「何度か見たことがあるが、これは特に大きい。珍しいものが見られたので、何かいいことが起こってほしい」と話す。通行する人の中には上空を見上げたり、カメラで撮影する人の姿も見られた。暈現象は14時ごろ消滅した。