「茂里町スタジアム(仮称)」プロジェクト実行委員会(TEL 080-1794-0106)が7月2日、「フットボール専用スタジアムの建設を希望する委員会」の発足とスタジアム建設に向けた署名活動を開始すると発表した。
署名活動は平成26年度末までに10万人を目標に掲げ、集まった署名は長崎市長に提出する。その後は専門家による協議会を立ち上げるなどの方法で建設推進することを計画している。
同委員会が想定する建設候補地は、長崎市茂里町にある「みらい長崎ココウォーク」と「長崎ブリックホール」に隣接する2万8千平方メートルの「中部下水処理場」。同処理場は平成29年度末に全体の約4割を稼働停止することが決定しており、これまでも跡地活用を巡る議論が繰り返されてきたが具体的な活用案がなかったという。
同委員会が構想するスタジアムの規模は収容人数約2万人、建設予定資金の約80億円はスポーツ振興くじ「toto」からの補助金活用などを見込む。完成時期は明確に定めていないが、2019年に日本開催が決定している「ラグビーワールドカップ」のキャンプ地候補に名乗りを上げたいため、できるだけ早期の建設を目指したい構えだ。
平成35年度末には全面操業停止となる同処理場。福田浩久事務局長は「市民によるスタジアム建設の機運を高めることで全面操業廃止の前倒しを図りたい。経済波及効果は約130億円を見込んでいる」と話す。
同プロジェクトのビジョンは「スタジアム創りは街づくり」。福田事務局長は「人口減少と高齢化社会が進む長崎がスマートシティーを目指す中で、スポーツというコンテンツを核とした街づくりを行うという考えに基づいて計画した。スポーツのみを開催するスタジアムではなく、行政・福祉・防災機能を兼ね備えた市内中心部の『多機能複合型』のスタジアムを目指している」と締めくくった。
プロジェクト委員長には高谷信・長崎県体育協会理事長が就任。委員会の構成メンバーには「長崎県サッカー協会」「長崎市サッカー協会」「長崎県ラグビーフットボール協会」「長崎市ラグビーフットボール協会」「長崎商工会議所青年部有志」などが名を連ねる。