長崎、中通り商店街に7月21日、角煮まんじゅうの皮を使った「白(しろ)バーガー」専門店「とぎやバーガー」(長崎市古川町、TEL 095-826-7783)がオープンした。
古民家を町家風の外観に改装した同店。「とぎや」社長で店主の小河邦夫さんはこれまで、約800メートル離れた金屋町で今年5月末まで「かなやバーガー」を経営していた。
「古民家のオーナーは古くからの友人。建て直すので1階で店舗をやらないかと誘ってもらった。中心地の商店街なので思い切って移転することにした」と話す。かつて和食料理人だった小河さんは2004年10月、「かなやバーガー」をオープン。価格競争はせず、手作りと食材の質にこだわり続けてきた。当時のメニュー「牛すじカレー」は、「自分でできる限界」として1日20食にセーブ。毎日短時間で売り切れる人気ぶりだった。
店名の「とぎや」は1966(昭和41)年の住居表示制度以前に古川町周辺に存在していた「磨屋町(とぎやまち)」に由来する。「かなやバーガーで広く知られていたので店名は正直悩んだ。『かなや』から『とぎや』と、語呂のいい名前が浮かんでホッとした」とも。
「白バーガー」は、通常のバーガーバンズの代わりに角煮まんじゅうの「皮(かわ)」を使った見た目の白さから命名。皮は角煮用とは別にバーガー用を製造している。
メニューは全てテークアウトのみ。主力ラインアップは「長崎和牛入りメンカツ白バーガー」(400円)、「長崎和牛入りスペシャル白バーガー」(650円)、「長崎和牛入りチーズ白バーガー」(450円)、「スモークベーコン白バーガー」(480円)、「フィッシュ白バーガー」(380円)の5種類。
サイドメニューは、「フライドポテト」(200円)、「プチ・ポン・デ・チーズ」(5個入り、200円)。今後の様子を見てメニューは順次追加する予定という。今月27日までは「メンカツ白バーガー」「チーズ白バーガー」の2種類のみを提供する。
「特に『メンカツ白バーガー』は、豚ではなく牛のカツ。長崎和牛のメンチカツをそのまま皮ではさんだ。あえてソースも何も加えない素材のままの味はくせになると思う」と自信を見せる。
小河さんは、テークアウト専門店になっても食材へのこだわりは今も変わらないという。「皮も和牛ミンチも多くの人の協力で自然の素材をそのまま生かした食材を仕入れることができる。うちのバーガーは安い昼の定食が食べられる価格だが、浜町に来たらぜひ中通りまで足を伸ばしてほしい」と来店を呼び掛ける。
営業時間は10時~21時。第1・第3火曜定休。