長崎の老舗喫茶店「ツル茶ん」の地下にあるレストラン「ツル茶ん ヴィンランド」(長崎市油屋町、TEL 095-822-8516)で現在、5月から始めた新メニュー「進撃のトルコライス」が好評を博している。
「ツル茶ん」は1925(大正14)年、九州で最初の喫茶店として当時19歳の川村岳男さんが創業。建物は姿三四郎のモデルとして知られる柔道家・西郷四郎が活躍した「東洋日之出新聞」の社屋を譲り受けた。当時は蓄音機で洋楽を流し、室内は外国風の凝った内装。提供するメニューは、自家製の大正アイスクリームや長崎風ミルクセーキなどオリジナリティーにあふれていた。長崎風ミルクセーキは「食べるミルクセーキ」として知られ、現在も昔の製法通り手作りで提供されている。
地下レストランは姉妹店として1990(平成2)年に開店。現在は3代目に当たる川村隆男社長(55)がオーナーシェフとして腕を振るう。今年5月、人気コミック「進撃の巨人」の実写版映画ロケが軍艦島で行われたのをきっかけに、「せっかく地元ロケがあるのだから、何か応援になれば」と特製トルコライスを考案した。ベースのピラフに、通常の2倍サイズに相当する200グラムの「牛サガリ肉ステーキ」、パスタ、サラダを盛り付け、見た目のボリューム感にこだわる。同店の全てのメニューには食後のデザートが付く。
店頭では、川村さんの友人が「進撃のトルコライス」のために作ったという、ひときわ目立つメニュー看板も。川村さんは「おかげさまで、よく売れている。数を正確に把握していないが、今こうして取材を受けている間にも5食出た。味付けがタイ料理風なのでクセになるのかもしれない」と話す。
価格は1,380円。営業時間は11時~22時。