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長崎・新大工町の「喜助うどん」が1年ぶりにリニューアルオープン

ホール係の市川結理さん(左)とチャン・ティ・チェンさん(右)

ホール係の市川結理さん(左)とチャン・ティ・チェンさん(右)

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 長崎・諏訪神社参道入口近くの老舗うどん店「喜助うどん」(長崎市新大工町、TEL 095-825-9745)が7月21日、閉店からおよそ1年ぶりに元の場所でリニューアルオープンした。

夏季限定メニュー「冷やしそうめん」(600円)

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 社長の児島正吾さん(37)が生まれ育った児島家は明治初期から100年ほど「児島陶器店」として地域に密着した商売を営んでいた。1976(昭和51)年、陶器店では時代の変化に対応できないと判断した児島さんの父親が「喜助うどん」を創業。「私は創業の翌年に生まれた。建物は陶器店時代からのものを使っていたのでかなり老朽化していた」と振り返る児島さん。2002年、それまで東京で働いていたが実家に戻り家業を継いだ。

 昨年春、児島さんは老朽化が激しい店舗を解体して新築することを決意する。いったん閉店し、10月から今年2月まで近隣の玉屋百貨店内に仮店舗を設けメニューを絞って営業した。「予期せぬハプニングによる建設計画の見直しなど苦渋の体験から多くのことを学んだ。当初予定より遅れたが念願のオープンの日を迎えられて本当にうれしい」と話す。

 店名は創業者の父であり、児島さんの祖父に当たる児島喜助さんの名前に由来する。「父がどうして祖父の名前を店名にしたのか、あらためて聞いたことは一度もない。父がまだ10歳くらいの時に祖父は亡くなっているので、父なりに祖父への深い思いがあったのではないか」と児島さん。「リニューアルオープンと言ってもメニューはほとんど何も変わらない。食器も以前のものをそのまま使っている。私は変わらないこともとても大切だと思っている」とほほ笑む。

 カウンターやテーブル、座敷など合わせて97席を用意。定番メニューの「かけうどん・そば」(380円)、「ごぼう天うどん・そば」(520円)、「えび天うどん・そば」(680円)、「カレーうどん・そば」(560円)のほか、店名と同じ「喜助うどん・そば」(850円)、「親子うどん・そば」(580円)、「他人うどん・そば」(780円)などが並ぶ。ミニサイズや大盛り(120円)にも応じる。「ざるそば」や「ざるうどん」のだしは30年以上継ぎ足した「返し醤油」を使っている。

 「いなり定食」「ライス定食」「おにぎり定食」(いずれも600円)、「とりめし定食」「とりおにぎり定食」(いずれも700円)などの定食や御膳は15種類を用意。「カツ丼」(800円)、「玉子丼」(580円)、「木の葉丼」(650円)などのどんぶりメニューにはみそ汁が付く。「カツカレー」(850円)、「唐揚げカレー」(680円)、「玉子カレー」(600円)などのカレールーは同店のだしをブレンドした「喜助オリジナル」。

 「以前のロゴは少し分かりにくいという意見があったので、新しいロゴに変えた。基本的なデザインは似ているが『喜』の略字に当たる『七』を3つ書いたものをもっと分かりやすくした」と紹介する児島さん。「変わらない味が皆さんの喜びを助けられれば」とも。

 営業時間は11時~24時。

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