長崎の老舗和菓子店「田中旭栄堂」（長崎市上町、TEL 095-822-6307）が10月27日、ハロウィンをモチーフにした栗まんじゅう「かぼちゃ仕立ての栗王子」を発売した。

田中麻寿美さん

　1898（明治31）年、老舗カステラ店で修業を積んだカステラ職人・田中素郎市さんが創業。現在は4代目社長の田中耕太郎さんが受け継いでいる。同店の栗まんじゅうは1924（大正13）年、全国重要物産文化審査会で名誉大賞を受賞。そのころ完成したイメージキャラクター「栗王子」は、西洋人が大きな栗まんじゅうを抱きかかえるデザイン。現在も当時のデザインのまま親しまれている。

　田中社長は老朽化が進んだ旧店舗を解体・新築するため、今年1月から約50メートル離れた場所にある仮店舗で営業を開始。新店舗がリニューアルオープンした10月27日、「かぼちゃ仕立ての栗王子」（173円）をハロウィンシーズンに向けて同時発売した。

　妻の麻寿美さんは「栗まんじゅうにかぼちゃと生クリームを配合した。栗まんじゅうのイメージを覆すほど柔らかい食感に仕上がったので、プレゼントにどうぞ」とほほ笑む。

　新店舗の外観は茶色の縦格子模様で木の温もりを演出。身長174センチの「栗王子」看板が店の角に立つ。店内は和風のディスプレー棚に商品が並び、中央には大きなモニターを設置する。田中社長は「伝統の雰囲気を残しながら新しい感覚を取り入れた」と説明する。

　ハロウィンバージョン以外にも新商品の発売や従来品のパッケージ刷新を行い、黄色いパッケージの「そのぎ和紅茶・レモン仕立て」、茶色の「きなこ仕立て」、黒い「竹炭・黒ゴマ仕立て」の栗まんじゅう（以上、173円）をそれぞれ発売した。

　新装開店記念として発売した「栗王子セット」（1,000円）には、栗まんじゅう2個のほか、「そのぎ和紅茶・レモン仕立て」「きなこ仕立て」「竹炭・黒ゴマ仕立て」「かぼちゃ仕立ての栗王子」各1個を詰め合わせる。

　栗まんじゅうの購入客には毎日300個限定で「ありがとう栗まんじゅう」を1個進呈する（11月3日まで）。

　営業時間は9時～18時30分。