長崎市立図書館(長崎市興善町)新興善メモリアルホールで11月23日、長崎ブリックホール(茂里町)で10月12日に開催された東京大学「異才発掘プロジェクト・ROCKET」の中邑賢龍教授講演会を収録したビデオ上映会が開かれる。
「夢を実現できる・学びの環境のつくり方」と題する同講演会は、勉強が嫌いな子ども専門の学習塾「凸凹楽習塾・勉強ラボ」(長崎市虹ケ丘町、TEL 095-894-5380)の白石直子塾長が呼び掛けて今年6月に結成された団体「みんな天才ちゃんプロジェクト」が主催した。
同講演会については教育関係者などを中心に少しずつ口コミが広がり、開催の約1週間前にチケットが完売。会場となった国際会議場(542席)がほぼ満席状態となったため、当初予定していた当日券の販売も中止せざるを得なくなった。
「多くの人の協力で無事に開催できたことに心から感謝している。参加したくても参加できなかった人も多く、ビデオ上映会を県内各地で行うことを中邑教授にご了解いただいた。これを皮切りに各地で上映する予定。ぜひ多くの人に見てもらいたい」と白石さん。
講演会では「障がいにこだわらない」というテーマで「学校の連絡帳」を取り上げたり、極度の緊張で電話連絡できず無断欠勤して解雇された人の事例を掲げ、一般の人の心理状況を分かりやすく解説したりしている中邑教授。「好きなことは努力していない。好きなことが才能に結び付く。そのような異才を持つ子どもたちを周囲の大人がつぶさない社会の実現が不可欠」と締めくくる。参加した女性聴講者の一人は「とてもユニークな考えで目からうろこが落ちた」と話した。
上映会の後は、長崎県自閉症協会発達支援担当でNPO法人スパイシーの臨床心理士・東川由貴さんが「いろとりどりの発達~多様性からの挑戦」と題する講演を行う。
14時開場。14時30分開演。定員100人。参加費=500円(学生は無料)。予約は不要だが、主催団体は人数把握のためイベントページへの「参加ボタン」クリックを呼び掛けている。